インテリアとして飾りたくなる、オブジェのような、お洒落なフランス漫画
2006-02-10
Coup de coeur
「Monsieur Khol」
ストーリー : Dieter
作画 : Emmanuel Moynot
出版社 : Glénat (Collection : Carrement BD)
ISBNコード : 2-7234-3419-2
表装 : ハードカバー(30x1x 30)54頁
| 本の内容 | ☆☆☆ | 16/20 |
| フランス語難易度 | # | 易しめ |
| 読みごごち | ♪♪♪ | .すらすら読めました |
(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
SL列車が現役で活躍していた頃のパリが舞台。
この作品の主人公は、とても控えめな性格の、Khol さん。
この世に生を受けてから、ほとんど、自己主張をした事のないKhol さんは、存在感が薄く、誰も彼の事を気にかけない。
子供の時も、青春時代も、そして、現在の職場でも、人は皆、わたしがいることに、気がついていないみたいに振舞う。
「どうして、皆、私のことをないがしろにするの?」
そんなKhol さんに、人並みに声をかけてくれるのは、アパートの管理人のおばさんだけ。
「ああ、私が存在することに気づいてくれる人がいた」
でも、それで、いっそう落ち込んでしまうKhol さん。
そんなKhol さんは、ある日、病気になり、寝込んでしまう。
掃除に来た、管理人のおばさんが呼んできた、お医者さんは、
「これは、胸の病。 田舎の空気のいい所で療養しなけらばならない・・・」
と、断言する。
パリを離れたことのない、Khol さんは、躊躇するけど、管理人のおばさんの、強い勧めに負けて、おばさんの従妹が経営する、田舎の旅籠へ療養へ行く事になった。
『今までの BANDE DESSINEE(フランス漫画)の、枠にとらわれない、新しいコンセプトの漫画』を集めた、Glenat出版社の『Collection CARREMENT BD』の中に入っている作品。
『今までの BD枠にとらわれない、新しいコンセプト』という、キャッチフレーズがぴったりと来るような、『BD』もしくは、『漫画』と呼ぶのをためらってしまいたくなる様な、「大人向きの絵本」又は、「漫画風な画集」と、形容したくなる様な作品です。
まず、この本のサイズ、まるで絵本の様な、30cm×30cm。
中は、一応漫画のようにコマ割されていますが、1ページに、含まれているコマ数が少なく、多くても6コマ。
絵には、ペン入れがされてない、画家が描くような水彩画のみ。 読むところは絵本のように最小限に抑えられています。
お話の初めの部分では、存在感のない、自分のないKhol さんの顔の部分はのっぺらぼう、空白になっています。
話しが進み、Khol さんが、次第に自分を取り戻すにつれ、少しずつ、顔のパーツが増えていきます。
絵は、イラストレーターが描いた水彩画の様で、とても素敵。
居間の飾りテーブルに書架を置いて、この本を広げておいたら、とっても洒落たインテリアになるのでは・・・
そんな感じのオブジェの様な本です。
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