Lire en FETE - フランス語の本の読書ガイド

フランスの現代作家の小説、BD(フランス漫画)を中心に、私が読んだフランス語の本を紹介

力強く、かつ繊細なタッチのフランス漫画

「Le tour de valse」

valse
  ストーリー : Lapière 
 作画 : Pellejero
出版社 : Dupuis
ISBNコード : 2800135425
表装 : ハードカバー(22x1x32)48頁
 



 本の内容☆☆14/20
 フランス語難易度#♯普通
 読みごごち♪♪ .まあまあ

(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)



第二次世界大戦を挟んだ、旧ソ連連邦が舞台。
父親の激しい反対を押し切って、ヒロインのKalioutchkaは、左官工のVictor と、結婚します。KalioutchkaとVictor は、二人の子供に恵まれ、幸せな時をすごしていましたが、やがて、第二次世界大戦が始まり、Victorは、徴兵され、戦場に赴きます。 

戦争が終わり、無事に、 Kalioutchkaの元へ帰った着た、Victorですが、仕事場で、同僚と喧嘩をになったことがきっかけで、Victorは、警察に捕らえられ、シベリアへ送られます。

 10年の間、Kalioutchkaは、つらい肉体労働をしながら、子供たちと一緒にVictorを待ち続けます。スターリンが死に、Victorと同じように、捕らえられた、隣人が釈放されたのに、Victorが、帰ってこないことを不審に思ったKalioutchkaは、自ら、Victorを探すため、旅に出ます。


旧ソビエト連邦に住む、普通の女性の半生を語った漫画。
多くの無実の人が反政府の汚名を着せられ、シベリアに送られ、非人間的な生活を強いられた事は、あちらこちらで読んだ事がありました。そのたびに、ここまで、人間が残酷になれるのかと思ったほどのあまりに酷い、待遇に、驚愕しました。

だから、この漫画を読む前、その手の残酷ものだったらいやだなぁと、少々、躊躇しましたが、読み進んでゆくうちに、それが杞憂に過ぎないことがわかり、ほっとしました。

この作品では、Victorが暮らしたシベリア収容所の生活も一部語られますが、主に、ヒロインのKalioutchkaに焦点を当て、彼女が、Victorと再会することを希望に、どうやって苦労しての2人子供を育て上げたのか、学歴も、お金もコネもない、普通の女性が、自分の気力のみで、夫を探し出す様子が、感動的に語られています。

ソフィア・ローレンが主演した、往年の名作映画「ひまわり」を、ほんの少しだけ、感じさせるストーリー。
体制の理不尽な制度により、踏みにじられた個人の幸せ、それを決してあきらめず、全身全霊をかけて、取り戻そうとする、名もない一市民のお話しです。

版画を思わせる、輪郭の太い絵。 とても、力強く、美しい絵が ストーリを引き立て、力を与えています。
普通の漫画とは、一線を画している、アートっぽい絵です。
イラストの勉強をしている方には、参考になるような絵じゃないかしら?と思いました。

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もし、あなたの評価と違ったらごめんなさい。m(_ _)m


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