マフィアの裏切り者のフランス逃亡生活を描き、フランスでヒットした小説「Malatavia」の続編
2008-07-21
「Malavita encore」
著者 : Tonino Benacquista
出版社 : Gallimard
ISBN-10 : 2070776131
ISBN-13 : 978-2070776139
表装 : ソフトカバー(14x2x20)345頁
本の評価 :(4/5)
フランス語難易度 :![]()
(3/5)
読みごこち :V (4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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元、マフィアの幹部のGiovanni Manzoniは、仲間を裏切り、FBIに協力した。 その後、FBIの証人の安全確保システムWitsecにより、妻と二人の子供と共に、身分を変え、フランスで暮していた。
何度か身分を変えた後、Giovanni Manzoniは、現在、Frederick Wayne という名を名乗り、フランスのドローム地方の小さな町、Mazencで、作家として暮していた。
Lazlo Pryor のペンネームで執筆した、2冊のマフィア時代の経験を語った小説がそこそこに売れたので、Fred は、3作目の作品の執筆に取りかかり始めていた。
Fredの妻のMaggieは、パリで、なすのトマトグラタンのみを宅配販売するファーストフード店を経営し、成功を収めており、長女のBelleは、実業家として成功しているゲームオタクの François Lagillière と同棲中、長男のWarrenは、木工職人として修行にはげんでいた。
そんな、全てが順調に進んでいると思われていたManzoni一家だったのだが・・・
このブログですでに紹介済みの「Malatavia」の後日談。
「Malatavia」に登場した、Manzoni一家の4人ならびに、人のいいばっかりに、いつもManzoniに、してやられている、憎めないFBIの捜査官のPeter Bowlesと Thomas Quint達が織り成す、スーパーマンならぬ、スーパー元マフィア一家が、フランスの田舎を舞台に活躍する、ユーモアたっぷりのエンターテイメント小説。
はっきり言うと、面白いのだけど、全くリアリティーに欠けているストーリー。
だけど、いくらなんでも、これはちょっと・・・
と、思いながらページを捲っているうちに、作品に魅入られ、今回も、すっかり、はまってしまいました。
この、突拍子もないストーリーを、読者に飲み込ませる事はできなくても、それなりに虜にして、読ませてしまう、ベナキスタ氏の力量には、今度も感服させられました。
Tonino Benacquista氏は、私のお気に入りのフランス人作家。
ベナキスタ氏の作品の魅力となる、人間へのやさしさ、そして遊び心は、この作品でも、十二分に感じられるのだけど、この作品は、前作と比べると、ややパンチに欠けるような気がしました
「Malatavia」の魅力だった、フランス人やフランス社会に対する、ユーモアに満ちた、批判的な視線が欠けているため、そつなく仕上がっているのだけど、スパイスが足りない料理を食べているような、物足りなさを感じずにはいられませんでした。
しかしながら、「Malatavia」に比べるとかなり見劣りしてしまうものの、「Malatavia」が気に入って、又、 Manzoni 一家と一緒に快適な一時を過ごしたいとお思いの方には、お勧めできる作品ではないかと思いました。
Tonino Benacquistaの他の著作に関する記事
- 「La boîte noire et autres nouvelles」

- 「La commedia des ratés」

- 「La Machine à broyer les petites filles」
- 「La maldonne des sleepings」
- 「Les morsures de l'aube」
- 「Malatavia」

- 「Quatre romans noirs」

- 「Quelqu'un d'autre」

- 「saga」

- 「Le serrurier volant」
- 「Tout à l'égo」

- 「Trois carrés rouges sur fond noir」





