1920年代のカナダのケベック地方を舞台にした漫画「Magasin général」シリーズ第3巻
2008-05-08
Coup de coeur
「Magasin général, Tome 3 : Les hommes 」
ストーリー : Régis Loisel - Jean-Louis Tripp
作画 : Régis Loisel - Jean-Louis Tripp
着色 : François Lapierre
出版社 : Casterman
ISBN-10 : 2203348100
ISBN-13 : 978-2203348103
表装 : ハードカバー(24x1x32)80頁
全体評価 :(4/5)
ストーリー :(5/5)
グラフィック :(4/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
雪解けが近いNotre-Dame des Lacsに、冬の間、森へ働きに行っていた男達が村に帰ってきた。
冬の間、すっかり村人に受け入れられたSerge だが、村にレストランなど無用の物と、思っている男達は、よそ者のSerge が村に居つくのに、あからさまに反対する。
Serge は、腕によりをかけ、パリのマキシムの料理人秘伝の料理を用意し、村に帰ってきた男たちをレストランへ招待するが、誰一人、招待に応じず、Sergeは困惑する。
そして、すっかりSerge の事を村の一員として受け入れた女達に、そんな頑なな態度をあからまに批判され、頑固な男達のSerge への反感はさらに強まる。
失望し、村を出ることを考え始めたSerge を目のあたりにしたマリーは、男達の態度に断固反対の意を示すため、雪のため、孤立している村一軒のよろずやを閉める事にする。
そして、正当な理由もないのに、Serge を拒否する自分の亭主たちに愛想をつかした女達は一致団結して、ストライキをする事にする。
「Magasin général」の最終巻。
シリーズ物のBDを読んでいると、初めはとってもいいんだけど、巻を重ねるごとに、質が落ちてしまう、というパターンに、しばしば出会う事がありますが、この「Magasin général」シリーズはその逆。
1巻目は、ひなびた感じの絵が素敵で、感じがいい漫画だけど、ちょっと物足りない感じ。
2巻目は、しんみりする素敵なストーリー、1巻より、良くなっている。
そして、クライマックスにあたる3巻目は、絶品。
そんな、巻を重ねるごとに、感動が増大してゆくシリーズです。
こんな形で、読者の心を玩ぶなんでひどい !
と、私は、思いがけないラストに、涙してしまいました。
3巻目まで読み終わって、
1巻目で読むのを止めないで、ホント良かった!
と、思いましたね。
でも、3巻だけ読んでしまったら多分感動が半分に目減りしてしまうので、第1巻から順番に読まれることをお勧めします。
フランス漫画では、あまりお目にかかれない、ひなびた雰囲気を醸し出す独特の色使いが魅力的なグラフィックはいいし、貧しい、素朴な村人達の営みの中の平凡なドラマをしっとりと叙情たっぷりに描いたストーリーも逸品。
そして、読み心地もまずまずの作品です。
派手さはないものの、心のきびに沁み込むタイプの漫画を読みたいとお思いの方に、是非お勧めしたいフランス漫画のシリーズです。
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