老いた孤独なフランスの哲学教授のモノローグ
2008-03-13
「A la porte 」
著者 : Vincent Delecroix
出版社 : Gallimard
ISBN-10: 2070739066
ISBN-13: 978-2070739066
表装 : ソフトカバー(12x1x19)95頁
本の評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(3/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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ちょっとした行き違いから、現役を退いた哲学教授の主人公は、自分のアパートのドアが閉まった時、外にいたため、自分のアパートの外に締め出されてしまった。
鍵は、玄関のえもんかけにかかっていた上着の中に入っていたため、彼は、自分のアパートに入る事が出来ないのに気がつく。
日曜の昼という事もあり、彼の合鍵を持っている隣人は、不在。
アパートの管理人は、ベルをならしても、居留守をつかって、答えない。
主人公は、パリの住んでいる姉に頼んで、合鍵を持ってきてもらう事を考えたが、その前に、いきつけのレストランで昼食を取る事にする。
どうして、この小説がおもしろいのかを書いてしまうと、読むときの楽しみがなくなってしまうタイプの小説なので、とても、紹介するのが難しい作品。
全頁、老年の元哲学教師のモノローグのみで、構成されている中篇小説です。
彼の、現実世界の独特の捉え方、人間に対する失望、世界の醜さ、そして辛い過去・・・などが、自分の現在の状態関する所見に合わせ、95ページに渡り、延々と語られてゆきます。
気晴らしのための、頭を使わず読めるエンタメ小説をお探しの方には、あまりお勧め出来ない作品ですが、
フランス文学といったら、やっぱり哲学的なアプローチがある、ちょっと思想的な香りがする小説じゃなければ・・・
と、思われている方や、
時には、人生や自他について思索を巡らせてみたい、
等とお思いの方には、お勧め出来る、ちょっと毛色の変った小説です。
著者は、1960年生まれの哲学教諭だそうです。
又、この作品は、Marcel Bluwal演出により、劇化され、2007年1月にMichel Aumont主演で上演されました。
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