2004年のゴンクール賞受賞作
2006-01-16
「Le soleil des Scorta」
著者 : Laurent Gaudé
出版社 : Actes Sud
ISBN-10 : 2742760180
ISBN-13 : 978-2742760183
表装 : ペーパーバック(11x18) 289頁
| 本の内容 | ☆☆ | 14/20 |
| フランス語難易度 | ## | 普通 |
| 読みごごち | ♪♪♪ | .すらすら読めました |
(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
Montepuccio という名の南イタリアの小さな村 、村の通りには人っ子 一人い ないシエスタの時間、そんな太陽が肌を焼く真夏の午後、ろばを連れた男が、村のある家のド アを 叩いた。 その男の名は、Luciano Mascalzone 、彼は、追いはぎ、家畜泥棒等を生業とするならず者だった。 1 5 年間の刑務所暮らしの間、 Lucianoは、思いを寄せた、村娘Filomena Biscotti をその腕に抱 く こ とだけを思い、日々を過ごしていた。
Luciano の息子で、父と同じ様にならず者になる道を選び、財産を築いた Rocco。
ならず者の子供たちの汚名を晴らすため、Roccoが、死ぬ前に、全財産を教会へ寄付したため、無一文になり、身を粉にして働かねばならなかった、 Roccoの3人の子供 の Dominico, Giuseppe, Carmela。 そして、彼らの唯一の友達のRaffaele。Raffaeleは、Scortaの血が流れていないにもかかわらず、自分の意思で、Scorta家の一員となる事を選んだ。
貧しい、何もない村に暮らしながら、浮き沈みの激しい生涯を送った、Luciano Mascalzone の血を受 けたScorta 家 の人々の生涯を語った物語。
力強い表現で、太陽に焼かれる厳しい自然と、素朴で、かたくなな考えを持つ村人たち と、燃え滾る血を受け継いだ Scorta 家の人々の生き様が語られます。
ウェスタン映画をほのかに思わせるような、乾いたイタリアの小さな村の描写の冒頭 か ら、ぎゅっと心を捕まれてしまい、そのまま、ラストまで、一気に読み通してしまい ました。
あっという、驚きや、手の込んだプロットは、ありませんが、こういう人たちの事を「濃 い血 が 流れている」というのか、と痛感させられる様な、強 と オフの二つのスイッチ しかついていない、暖房機の様に激しい彼らの生き方が、南イタリアの太陽に焼かれ た自然と共に、シンプルだけど、心を揺さ振らせる、力強い文章で、語られます。
家、家系、生まれ等などには、あまり興味がない私にですら、理解できるよう、作中人物達が、 Scorta家に属しているのにこだわる事で、自分たちの人生を切り開いていく気力を養っていく様子が、書かれています。
南イタリアの太陽に焼かれた、厳しい自然と、そこに住む激しい気質を持つ人々の素朴だけど、波乱に満ちている人生を描いた力強い作品です。
たまには、骨太な、文学作品を読んでみたいとお思いの方にお勧めします。
この作品は、2004年のゴンクール賞(PRIX GONCOURT 2004)を受賞しています。
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