2007年ベストセレクション・小説編
2008-01-06
明けましておめでとうございます。
どうぞ、今年もヨロシクお願いいたします。m(_ _)m
皆様はどんな新年をお過ごしになられましたか?
私の方はといいますと、クリスマスから大晦日、新年にかけて、色々とあり、ほとほと疲れた年末年始でした。
なにはともあれ、2008年が、このブログを訪問くださる皆様と、私にとって、うれしい出来事沢山の、そんな年になるようにと願いながら、今年初めてのブログを始める事にします。
さて、今年も、年の初めは、2007年ベストコレクションと題して、昨年のように、去年私が読んで、特に印象に残っている、一押ししてお勧めしたい本を紹介したいと思います。
その第1回目の今日は、小説編です。
以下、発表するのは、昨年中に紹介した本の中で、私が気に入った本のベスト10を、これといった根拠なしに、個人的な好みで、勝手に、選んだものです。
作品の完成度や文学的価値より、私の心にどれだけ『感動』を呼び起こしたかを基準に、選びました。
10位 「Verre cassé」
「Mémoires de porc-épic」で2006年ルノドー賞を受賞した Alain Mabanckou 氏が、2005年に発表し、フランス文壇でかなり話題になり、その年のルノドー賞最終選考で、受賞作と同点を獲得したものの、惜しくも受賞を逃した作品。
はっきりいって、ルノドー受賞作の「Mémoires de porc-épic」 より、本作の方が、ずっと面白いし、作品としてのレベルも上と、私は思っています。 ただ、ちょっと下品で汚い下りが出て来るので、それが一部の審査員の気に入らなかったのかもしれませんね。
9位 「Comment peut-on être français ? 」
フランスへやって来た、イラン女性が語り手の小説。
読むときの楽しみが無くなってしまう為、どうしてこの作品を第9位に選んだのか書けないのが辛い所です。
8位 「Aller simple」
ディディエ ヴァン コーヴラール氏が、1994年に発表し、その年のゴンクール賞を受賞した作品。 この本を読み終わった後、この頃は、ゴンクール賞受賞作品にも、面白のがあったのねぇと、深い感慨に浸ってしまいました。今まで私が読んだディディエ ヴァンコーヴラール氏の作品で、私の一番お気に入りです。
7位 「Chourmo」
かなり前に読んだ本なので、初めに読んだ時に受けた感動が薄れてしまったせいか、第7位になってしまいました。(^^;)
本当は、もっと高い順位になってもおかしくない、超迫力のフレンチ・ハードボイルとの傑作です。
6位 「Conte d'asphalte」
普通の主婦からホームレスに転落してしまった、40過ぎてもメルヘンチックな中年女性を主人公とした問題小説。 この小説を書くために、医師である著者が、ホームレスと一緒に、生活しただけあり、生半可なルポでは知りえない、事実と優しい目線に満ちている作品です。
5位 「Toc」
強迫性障害症の小学生の少女が主人公の、センシビリティーに溢れた作品。
優しくて、人の痛みを自分のものの様に感じることが出来る故、自分を追い詰めてしまう、少女の悲しい心が痛いようにわかる、センシビリティーに溢れている中編小説でした。
平易なフランス語で書かれているのでとても読みやすかった作品です。
4位 「La Chaussure sur le toit」
パリの北駅の近くにあるアパートメントの屋根の上になぜか置かれている片方の靴。 この靴を中心に展開する、10篇の連作短編が収録されている作品。
ちょっと哲学的な香りのする。しゃれたフランス現代小説です。
3位 「La Vie devant soi」
ロマン ガリーが、エミール アジャー の筆名を用いて書いた小説。
(このエミール アジャー と ロマン ガリーの関係については、「Pseudo」 の記事をご参考下さい)
1975年のゴンクール賞受賞作品です。 結局のところ、ロマン ガリーは、2度ゴンクールを受賞している事になるんですね(すごい)。 ロマン ガリーのゴンクール受賞作より、こちらの方が、私はずっと好きです。
2位 「J'habite en bas de chez vous」
2003年12月から2005年2月まで、ホームレスとしてパリで暮らした45歳の女性の手記。 寒さと飢え、暴力、アルコールとドラッグの誘惑、人々の冷たい視線と戦いながら、やっとのことで、路上生活から抜け出す事に成功した一人の女性の姿を語った感動のノンフィクション。
そして、
第1位
ジャンルがまったく違い、どうしても1作だけ選ぶことができなかったため、今年の1位には、2作あります。
「L'attrapeur d'ombre」
去年のベストセレクション小説部門の第1位に輝いた「La quatrième plaie」と同様、事実をフィクションをうまく組み合わせて、先進国と第3世界の間の問題にメスを入れた、社会派エンターテイメント・サスペンスです。
ラストには、思わず声をのみ、胸が苦しくなる重いを味わいました。
そして、
「Passage du gué」
私が、最近注目しているフランス小説家Jean-Philippe Blondel氏の作品。センシビリティーに溢れた筆致で、微妙な人間の心理を巧緻に表現する事の出来るBlondel氏の才能を充分に堪能できる小説です。
それから、番外特別賞として、
「Pseudo」
「Par une nuit où la lune ne s'est pas levée 」
の2作を特に挙げたいと思います。
かなり、好みによって、評価が分かれるタイプの作品なので、声を大にしてお勧めするのをためらってしまうタイプの作品なので、あえて、上記のランクからははずしましたが、私の個人的評価がかなり高かった作品です。
その他、
私の大好きなベナキスタ氏の初期の作品が4編収められている超お買い得の分厚いペーパーバック。
「Les quatre romans noires」も、お勧め。
それから、「Le serrurier volant」、「Le syndrôme copernic」
等は、瑕瑾があるものの、かなり楽しめた作品でした。
どうぞ、今年もヨロシクお願いいたします。m(_ _)m
皆様はどんな新年をお過ごしになられましたか?
私の方はといいますと、クリスマスから大晦日、新年にかけて、色々とあり、ほとほと疲れた年末年始でした。
なにはともあれ、2008年が、このブログを訪問くださる皆様と、私にとって、うれしい出来事沢山の、そんな年になるようにと願いながら、今年初めてのブログを始める事にします。
さて、今年も、年の初めは、2007年ベストコレクションと題して、昨年のように、去年私が読んで、特に印象に残っている、一押ししてお勧めしたい本を紹介したいと思います。
その第1回目の今日は、小説編です。
以下、発表するのは、昨年中に紹介した本の中で、私が気に入った本のベスト10を、これといった根拠なしに、個人的な好みで、勝手に、選んだものです。
作品の完成度や文学的価値より、私の心にどれだけ『感動』を呼び起こしたかを基準に、選びました。
10位 「Verre cassé」 「Mémoires de porc-épic」で2006年ルノドー賞を受賞した Alain Mabanckou 氏が、2005年に発表し、フランス文壇でかなり話題になり、その年のルノドー賞最終選考で、受賞作と同点を獲得したものの、惜しくも受賞を逃した作品。
はっきりいって、ルノドー受賞作の「Mémoires de porc-épic」 より、本作の方が、ずっと面白いし、作品としてのレベルも上と、私は思っています。 ただ、ちょっと下品で汚い下りが出て来るので、それが一部の審査員の気に入らなかったのかもしれませんね。
9位 「Comment peut-on être français ? 」 フランスへやって来た、イラン女性が語り手の小説。
読むときの楽しみが無くなってしまう為、どうしてこの作品を第9位に選んだのか書けないのが辛い所です。
8位 「Aller simple」ディディエ ヴァン コーヴラール氏が、1994年に発表し、その年のゴンクール賞を受賞した作品。 この本を読み終わった後、この頃は、ゴンクール賞受賞作品にも、面白のがあったのねぇと、深い感慨に浸ってしまいました。今まで私が読んだディディエ ヴァンコーヴラール氏の作品で、私の一番お気に入りです。
7位 「Chourmo」 かなり前に読んだ本なので、初めに読んだ時に受けた感動が薄れてしまったせいか、第7位になってしまいました。(^^;)
本当は、もっと高い順位になってもおかしくない、超迫力のフレンチ・ハードボイルとの傑作です。
6位 「Conte d'asphalte」普通の主婦からホームレスに転落してしまった、40過ぎてもメルヘンチックな中年女性を主人公とした問題小説。 この小説を書くために、医師である著者が、ホームレスと一緒に、生活しただけあり、生半可なルポでは知りえない、事実と優しい目線に満ちている作品です。
5位 「Toc」 強迫性障害症の小学生の少女が主人公の、センシビリティーに溢れた作品。
優しくて、人の痛みを自分のものの様に感じることが出来る故、自分を追い詰めてしまう、少女の悲しい心が痛いようにわかる、センシビリティーに溢れている中編小説でした。
平易なフランス語で書かれているのでとても読みやすかった作品です。
4位 「La Chaussure sur le toit」 パリの北駅の近くにあるアパートメントの屋根の上になぜか置かれている片方の靴。 この靴を中心に展開する、10篇の連作短編が収録されている作品。
ちょっと哲学的な香りのする。しゃれたフランス現代小説です。
3位 「La Vie devant soi」ロマン ガリーが、エミール アジャー の筆名を用いて書いた小説。
(このエミール アジャー と ロマン ガリーの関係については、「Pseudo」 の記事をご参考下さい)
1975年のゴンクール賞受賞作品です。 結局のところ、ロマン ガリーは、2度ゴンクールを受賞している事になるんですね(すごい)。 ロマン ガリーのゴンクール受賞作より、こちらの方が、私はずっと好きです。
2位 「J'habite en bas de chez vous」2003年12月から2005年2月まで、ホームレスとしてパリで暮らした45歳の女性の手記。 寒さと飢え、暴力、アルコールとドラッグの誘惑、人々の冷たい視線と戦いながら、やっとのことで、路上生活から抜け出す事に成功した一人の女性の姿を語った感動のノンフィクション。
そして、
第1位 ジャンルがまったく違い、どうしても1作だけ選ぶことができなかったため、今年の1位には、2作あります。
「L'attrapeur d'ombre」
去年のベストセレクション小説部門の第1位に輝いた「La quatrième plaie」と同様、事実をフィクションをうまく組み合わせて、先進国と第3世界の間の問題にメスを入れた、社会派エンターテイメント・サスペンスです。
ラストには、思わず声をのみ、胸が苦しくなる重いを味わいました。
そして、
「Passage du gué」
私が、最近注目しているフランス小説家Jean-Philippe Blondel氏の作品。センシビリティーに溢れた筆致で、微妙な人間の心理を巧緻に表現する事の出来るBlondel氏の才能を充分に堪能できる小説です。
それから、番外特別賞として、
「Pseudo」
「Par une nuit où la lune ne s'est pas levée 」
の2作を特に挙げたいと思います。
かなり、好みによって、評価が分かれるタイプの作品なので、声を大にしてお勧めするのをためらってしまうタイプの作品なので、あえて、上記のランクからははずしましたが、私の個人的評価がかなり高かった作品です。
その他、
私の大好きなベナキスタ氏の初期の作品が4編収められている超お買い得の分厚いペーパーバック。
「Les quatre romans noires」も、お勧め。
それから、「Le serrurier volant」、「Le syndrôme copernic」
等は、瑕瑾があるものの、かなり楽しめた作品でした。
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