シュールレアリズムの影響が感じられるポーランドの漫画
2007-12-19
Coup de coeur
「Achtung zelig」
ストーリー : Krystian Rosenberg
翻訳 : Weronika Kasprzak
作画 : Krzysztof Gawronkiewicz
出版社 : Casterman
ISBN-10 : 2203391480
ISBN-13 : 978-2203391482
表装 : ハードカバー(24x1x32)56頁
全体評価 :(4/5)
ストーリー :(5/5)
絵 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(3/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
強制収容所へ送られる途中、列車から飛び降りることに成功したユダヤ系ポーランド人親子Zelig は、深い霧の中を闇雲に歩き回っていた。
そして、霧が晴れ始めた彼らの前に姿を現したのは、とんがり帽子をかぶった小人が指揮するドイツ軍小隊だった。
「堂々としていれば、なんとかなる」
という父親の言葉にすがり、さりげなく、兵隊の前を通ろうとしたZelig親子に、隊長は、二人のユダヤ人の逃亡者を探していると告げる。
「それなら、もう、探す必要はない、我々が、Zelig親子だ」
と言った父親の言葉をジョークだと勘違いし、彼のユーモアのセンスに感服した隊長は、二人をお茶に招待することにする。
このブログでは、フランス語が原語の本を主に紹介しているのですが、今日、紹介するのは、ポーランドの漫画です。
とっても不思議な作品。
ちょっとページをめくって見ると、暗い感じの絵に、多めのテキスト、ちょっと読む事をためらってしまう、タイプの作品です。
私は、どこかでチラッと読んだ、雑誌で、どこかの書店の店長が今月のお勧め本に選んでいたのを覚えていたため、この漫画を読む気になりましたが、とにかく、大変愛想が悪いので、誰かに勧められなければ、あまり読む気にならないタイプの本です。
ところが、作品を読み終わり、本を閉じた後、
これは、すごい作品!チョット見に惑わされて、今まで読まなかった私は馬鹿だった。
と、臍をかみました。
風刺と、不条理と、ユーモアがごちゃまぜになった、風変わりで、きちがいじみているけれど、だけど、どこか心和む、不思議な魅力に溢れている漫画。
シュールレアリズムの再来!
とでも、言ったらいいのでしょうか?
私は、「ゴトーを待ちながら」や「鏡の国のアリス」を読んだときに味わったのと同種の興奮を味わうことが出来ました。
漫画をエンターテイメントの枠を超え、芸術(?)にまで、押し上げた作品だと言っても過言ではないかと思います。
ポーランド漫画って、こんなにすごい作品があるなんて、ビックリ。
他の作品も読んでみたいなぁと思いました。
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