フランス語のラブレターの参考書としても使える灼熱の恋を語った恋愛小説
2007-12-07
「L'homme qui m'offrait le ciel」
著者 : Calixthe Beyala
出版社 : Albain Michel
ISBN-10 : 2226177159
ISBN-13 : 978-2226177155
表装 : ソフトカバー(13x2x20)215頁
本の評価 :(2/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
1人で、問題の多い年頃の娘を育てている、アフリカ系女流作家のAndelaと、壮年の白人テレビ番組の人気司会者François Ackermanとの不倫の愛を描いた小説。
この本を読み終わって、最初に感じたのは、あの「La Plantation」を書いた、硬派の社会派小説家のCalixthe Beyalaが、こんな本を書くなんて?
という、驚き。
甘ったるいなんて、いう言葉が不十分と思えるくらいのメロドラマ、歯の浮く愛の言葉、自分より年下の女性に魅了されてゆく壮年男の少年のような様子、回りの忠告など耳に入らない恋に胸躍る女性の心理などで、埋め尽くされている、直球型恋愛小説。
青春をすっかり通り越した、熟年の男女の、胸ときめく恋愛の間に挿入される、娘とのやり取りは、現実味と著者の経験が感じられ、なかなか読ませました。
ヒロインの子供に対する態度は、難しい年代のお子さんの対処に頭を悩ませている親御さんには、参考になるのではないかと思いました。
あと、作品にちらっと顔を出す、アフリカ人に対する的確な批評には、さすが、Beyala女史と、うなずかされました。
でも、ストーリーは、あまりにも凡庸。
主人公たちが歳を忘れ、恋愛にのめり込んでい行く様子は、良く伝わってくるのですが、もともと恋愛小説が苦手な私が、ちょっと赤面してしまいたくなるほどの、ロマンチックモード全開の作品。
なんて思っていたのですが・・・
ところがどっこい、ゴシップ誌を全く読まない私は、全然知らなかったのですが、この小説には、実在のモデルがいるそうなのです!\(◎◎)/
ヒロインは、勿論、著者。 そして、François Ackermanは、フランス人のお茶の間で大人気の『Vivement Dimanche』の司会者、フランス人に最も人気のある司会者と言われている、あの、Michel Drucker 氏だそうなのです。!\(◎◎)/
いやぁ、こりゃたまげた。!\(◎◎)/
その事実を加味して考えると、この小説、全く違ったメッセージを読者へ投げかけていることに気づかされます。(^^;)
何でも、この本に載っているFrançoisがAndelaに宛てたラブメッセージーは、Michel Druckerが、Beyala女史に宛てた本物だとかいう、噂まで飛び交っているとの事。
そうだとしたら、灼熱の恋とは、まさに、この事、という感じ・・・
失恋で、深い淵に落とされても、ただでは起きない、Beyala女史は、まったく、したたか、たいした女性です。
Chapeau !
あ、書き忘れましたが、作中には、ロマンチック丸出しの、赤面物の文句を並べたラブレターが沢山出て来ます。 ですから、フランス語で愛の手紙を書きたいんだけど・・・なんていう時の参考書としても、使える本だと思いましたネ。
Calixthe Beyalaの他の著作に関する記事





