鳥ウイルスがテロリストの手でパリにばらまかれたら?という設定のパニックサスペンス
2007-11-27
「H1N1」
著者 : Christian Gernigon
出版社 : Albain Michel
ISBN-10 : 2226173293
ISBN-13 : 978-2226173294
表装 : ソフトカバー(14x3x23)302頁
本の評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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パリ、ロンドン、ローマで、同時にバスに仕掛けられた爆弾が爆発した。
警察は、無差別大量殺人を目論んだこのテロと断定した。
しかし、現場近くの化学研究所に偶然居合わせたジャーナリストのJulietteジュリエットは、3台のバスが、皆、化学研究所の前で、爆発したことを掴み、これは、どさくさにまぐれて、危険なウィルスを盗むための、お膳立てではないかと、疑いを持つ。
そして、パスター化学研究所に、勤務しているMorin教授は、刑事と共に、鳥インフルエンザの変種を保管していた キャビネットが、こじ開けられているのを発見する。
大量殺人を目的として、細菌が、世界の重要都市にばらまかれたら・・・
という、現代の時勢にマッチしたテーマを、軽妙な文章で料理した、パニック系スリラー。
この手の物語には、欠かせない要素が全部、ぎっしり詰まった、アメリカ製のパニック映画を思わせる、快適な読み心地のエンターテイメント小説です。
フランスの現代小説にしては、珍しく、テンポがあり、とても読みやすい文章で書かれており、ぼおっとしながら読んでいても、しっかりストーリーが頭に入ってくるので、疲れたときの気分晴らしに最適な本です。
まあ、ヒロインのジャーナリストがインタビューしているところに、爆発が起こるのは、まあいいにしても、彼女の恋人の医者が、鳥インフルエンザウィルスに侵された患者の担当で、おまけに、事件の担当の刑事が彼女の元恋人、という偶然は、ちょっとご都合主義すぎないような気がしないでも・・・
でも、効率よくストーリーを運ぶためには、この手の偶然も必要なのかもしれませんね。
作中人物の、特にテロリストの心理描写がいささか、希薄なので、作品としての重みに欠けている事は否めませんが、
「ここのところ、疲れているので、面倒くさい本は読みたくない」
という時などに、お勧めできる、軽く読める、テンポのいいパニック系スリラー小説です。





