フランス、プロヴァンス地方の貸し別荘が舞台の連作短編小説集
2007-11-26
「Haute saison - Quinzaine uniquement」
著者 : Nathalie Ours
出版社 : Le Serpent à Plume
ISBN-10 : 2268053911
ISBN-13 : 978-2268053912
表装 : ソフトカバー(13x2x21)235頁
本の評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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プロヴァンス地方にある屋敷の敷地に立っている、元管理人の住まいだった小さな家が、貸し別荘として貸し出すことに決められた。
その4人用の別荘で、休暇を送った人々の様子を綴った連作短編小説。
スウェーデン から、ヴァカンスを過ごしに来た、2組の夫婦、
第一子を出産したばかりの若い夫婦とその赤ん坊、
プロヴァンス地方の不動産の購入を考えているブルジョワの中年夫婦、
タンゴの研修への参加する母親と、彼女に誘われてやってきた、二人の成人した子供達、
SM愛好者の不倫カップル、
近くに住んでいる孫娘に逢うためにやってきた初老の夫婦、
二人の子供づれの夫婦、
近くの町の劇場で、ワンマンショーをやるために、ベルギーからやってきたコメディアンとそのアシスタント達、
二人のティーンエージャーとその父親、父親の若い後妻と二人の間に生まれた子供、
父親が失業し、新しい職場で働きはじめたため、二人の子供と3人で、休暇に訪れた母親、
繊細すぎる感性をもった少女とパン屋の両親、
夫を亡くして途方にくれている母親をなぐさめるために、別荘を借りた子供達、
夫の変態趣味を満足させるために、別荘にやってきた夫妻、
コンサートの練習のために別荘を借りた二人のオペラ歌手
冬の間、別荘および庭園の管理をすることで、格安に別荘を借りることに成功した若いカップル、
らの、計15組の人々の生活が描かれます。
この作品に出て来る人たちは、どの人も、皆、何かしらの問題を抱えており、その問題にスポットを当てながら、それぞれのお話は展開していきます。
どこにでもいそうな、そんな人々の隠された内面を、鋭い視線で抉り取った作品。
中には、ちょっと気持ち悪いエピソード、中々考えさせられるエピソード、ちょっと可哀想だけど、良くありそうな話、と思ったエピソード等々、色々とヴァラエティーに富んでいる短編が収められています。
それぞれの短編は面白かったのですが、それに比べると、15篇のエピソードのしめくくりとなる、エピローグが、今ひとつ、パンチに欠けていたのが、少々、残念に感じられました。
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