Lire en FETE - フランス語の本の読書ガイド

フランスの現代作家の小説、BD(フランス漫画)を中心に、私が読んだフランス語の本を紹介

1921年にフランスで起こった連続婦女殺人事件をテーマにした漫画

Coup de coeur

landrau
   「Henri Désiré Landru」
 著者 : Christophe Chabouté
出版社 : Vent d'Ouest
ISBN-10 : 2749302897
ISBN-13 : 978-2749302898
表装 : ソフトカバー(23x2x32)138頁
 

全体評価 : (4/5)
ストーリー :  (5/5)
絵      : (4/5)
フランス語難易度 : (1/5)
読みごこち : (5/5)


* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら


1921年に、フランスを恐怖に巻き込んだ、Landru事件。

家族を養う金を手にするために、男やもめであると偽り、11人もの資産家の夫人を誘惑し、彼女たちの財産を手にした後、殺害し、死体を切断し、かまどで焼却したかどで、逮捕され、ギロチンにかけられたLandru事件を、著者が想像力を疾駆し、自由に脚色した漫画。

今までに紹介したChabouté氏の作品同様、白黒のみで書かれた漫画です。

ただの金目当ての連続女性殺人事件に、大胆な新解釈を加え、強烈な、第1次大戦中のフランス政府と戦争への批判へと、変えてしまう所に、著者の希有なさ才能を感じさせられます。

今まで紹介したChabouté氏の作品同様、ブラックでシニックなトーンで固められているのだけど、不思議なことに、この手の作品に付き物のいやな読後感の残らない作品です。

大変読みやすく漫画化されている上、テキスト部分を最低限に抑え、殆どのストーリーが絵で表現されているので、漫画を読む醍醐味を味わうことが出来ました。

Chabouté氏の漫画は、読みやすさ、作画テクニック、ストーリー共に突出して優れているので、日本市場でも充分通用する実力を持った漫画家だと思います。

又、他のChabouté氏の作品と同様、平易なフランス語で書かれているので、フランス語初心者でも、無理なく読み通す事の出来る作品だと思いました。

この作品は、2006年に、フランスラジオ局RTL主催の、『RTL、BDグランプリ賞』を受賞しています。

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