元フェミナ賞審査員が、審査員を除籍処分になった当時の事情を綴った作品
2007-09-06
「L'exclusion」
著者 : Madeleine Chapsal
出版社 : Fayard
ISBN-10: 2213632960
ISBN-13: 978-2213632964
表装 : ソフトカバー(12x1x19)122頁
全体評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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フランスで、ゴンクール賞、ルノドー賞と並ぶ、文学賞、フェミナ賞の審査員を務める著者が、出版した、フェミナ賞審査にまつわる内部暴露をした「Journal d'hier et d'aujourd'hui」は、フランスに大きな反響をもたらしました。
本書は、この「Journal d'hier et d'aujourd'hui」出版後の後日談。
著者は、2006年11月のフェミナ賞審査の席で、『中傷、誹謗をした』とのかどで、フェミナ賞審査員を辞退するよう、審査委員長から、勧告を受けますが、それを拒否したため、審査員投票により、フェミナ賞審査員から、除籍処分を受けます。
その時の経緯、回りの人々の温かい支援、そして、1週間後に起こった、著者の離婚した夫であり、メンターであり、L'Express誌の設立者であったJean-Jeacques Servan-Schreiberの病死、などについて語った作品。
この作品を読んでいて、心を打たれたのは、その冷静で、明晰な文体。
著者の人生のうちで、多分、もっとも衝撃的で、ダメージを受けたと思われる、二つの出来事を語っているのにもかかわらず、決して感情に走ることなく、あくまでもクールに、事の経過の語る、その姿勢には、
「これが、本当のジャーナリスト精神!」
と、畏怖の念さえ、覚えずにはいられませんでした。
書くために生まれて来たとは、このような人の事をいうのだと、実感しました。
なぜか、私の町の図書館には「Journal d'hier et d'aujourd'hui」は入っていない上、マスコミを通じてその大体の内容を知ってしまったため、自腹を切って買う気になれなかったため、私は、「Journal d'hier et d'aujourd'hui」の方は、未読ですが、それでも、この作品を堪能する妨げにはなりませんでした。





