フランスの人気ミステリー作家の手になる少年・少女が主人公のホラー冒険小説
2007-08-25
「Le 5e règne」
著者 : Maxime Chattam
出版社 : Pocket
ISBN-10: 2266143778
ISBN-13: 978-2266143776
表装 : ペーパーバック(11x3x18)526頁
全体評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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アメリカのニューイングランドの片田舎のEdgecombeという小さな町に住む、Seanというハイスクールに通う男の子がこのスリラーの主人公。
友達と、町はずれの森で、ペイント・ボールで遊ぶのが、趣味のSeanは、仲間達をさそって、祖父の家の屋根裏にある物置へめぼしい物を探しに行くことを思いつく。
愛妻に先立たれ、現在、老人ホーム住まいの祖父の家の物置には、使わないガラクタや、フランス人骨董屋だった曾祖父の残した数々の品が、詰め込まれており、Anatoleは、Seanに、何か欲しいものがあったら勝手に取って持ち帰っていいと、日ごろから言っていたのだった。
ある夜、親に内緒で、Seanは、友達を誘い、祖父の家に足を運ぶが、そこで、彼らは、偶然に、整理ダンスの中の2重底に隠されていた、革表紙の古い本を見つける。
そして、それをきっかけとして、彼らは、思いがけない出来事に巻き込まれて行く。
著者による『まえがき』には、この作品は、『悪三部作』の第1冊目にあたる
「L'âme du mal 」 より前に書かれた作品。
現実的なスリラーを主に発表してきたMaxime Chattamとしては、珍しいファンタスティック的な要素を中心としてストーリーが展開するスリラーです。
(ファンタスティックの定義については、「Les Hauts Esprits」の記事をご参考下さい)
又、著者が、『まえがき』で少年時代と決別をつけるために書いた作品と、述べているように、これまた、Maxime Chattamの作品には珍しく、少年が主人公。
少年少女が力を合わせて、困難を乗り越えて、未知の敵に立ち向かってゆくお話。
この手のストーリーの定石を踏まれて書かれている作品なので、あっという驚きはありませんが、スピード感のある、とても読みやすい文章で、ハイ・テンポでストーリーが展開するので、大人が読んでも、手に汗握る、読み応えのある作品に仕上がっています。
すらすらと読めてしまうので、520ページという長さを感じさせない小説。
なにか頭を使わない軽い読み物をお探しの方にお勧めしたい作品です。
この作品は、Gérardmerフェスティヴァルでファンタスティック小説賞(Prix du roman fantastique) を受賞しています。
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