フランスの公務員への強烈な風刺をブラックなユーモアで包んだ漫画
2007-08-24
皆さん、夏休みは、どう過ごされましたか?
酷い暑さに苦しむ日本とは裏腹、今年のフランスは冷夏で、今日の最高予想気温は21度。
どうやら、フランスの夏は日本にヴァカンスに出かけてしまったようです。(?_?)
そのせいか、私はヴァカンス中に体調を崩してしまい、ヴァカンスの後半は、ベットで、過ごしました。(T.T)
さて、本の紹介ですが、今日紹介するのは、今年のベストセレクションの有力候補作、ブラックユーモアの香り高い、とてもフランス的な漫画です。
Coup de coeur
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
国民健康保険の窓口担当の公務員Edouard Tolweckは、人種差別、女性蔑視、という偏見に凝り固まっており、目上の者にはへつらうが、目下の者をいじめるのと、下品な冗談が大好き、という、最悪な性格の中年男。
そんな性格のためか、未だかつて独身のTolweckは、毎日、窓口に問い合わせに来る、罪のない人たちをいびる事と、テレビでのサッカー観戦が唯一の楽しみ。
いつものように、窓口に相談しに来た男を、理不尽な理由で送り返し、5時までの勤務を終えたTolweck。
帰り間際、同僚が口にした
「今夜は満月、満月は、人間に、不可解な影響を及ぼすと、テレビで、言ってたよ」
という言葉を、鼻先で笑い飛ばしてたTolweckだったが・・・
フランス漫画には珍しい、一切色が使われていない白黒で描かれた作品。
優美とは言いがたいけれど、リアリティーと、表現力に溢れる、グラフィック。
コマの中の構図、ページの使い方などに、突出した才能が感じられます。
人物の描き方には、アクがありますが、絵を見ているだけで、作中人物の性格や、感情をビシビシと伝わってくる、力強い表現力を持った漫画家の手による作品です。
とても読むところが少ない上、平易なフランス語で書かれています。
その上、ジェットコースターに乗っているように、息もつく暇がないくらいスピーディーにストーリーが展開するので、とても快適な読ごこちの漫画でした。
生まれたときから、フランスに住んでいるフランス人でさえ、公務員の勤務態度には、憤慨する事がかなりあるほど、フランスの役人の評判は最悪。
もちろん、フランスの役人が全て、この主人公のような人ばかりというわけではありませんが、実際フランスで生活していると、絶対に首にならないという保証と、人より多く働いても昇給しないという事実の上に胡坐をかいて、言語道断な態度を恥じらいもなく示す公務員に逢うことが良くあります。
そんなクズのようなフランスの公務員への強烈な風刺をブラックなソースをかけて調理した超一級のフランス漫画。
ストーリー、グラフィック、読み心地、どれをとっても優れている漫画なのですが、この漫画、作品として優れているだけでなく、フランスで、役人仕事に頭にきたり、窓口担当の意地悪な態度にキレた時に、読むと、なぜかすっきり、うさが晴れる、そんな、精神安定剤的な効果も期待できる作品です。
Christophe Chaboutéの著作に関する記事
酷い暑さに苦しむ日本とは裏腹、今年のフランスは冷夏で、今日の最高予想気温は21度。
どうやら、フランスの夏は日本にヴァカンスに出かけてしまったようです。(?_?)
そのせいか、私はヴァカンス中に体調を崩してしまい、ヴァカンスの後半は、ベットで、過ごしました。(T.T)
さて、本の紹介ですが、今日紹介するのは、今年のベストセレクションの有力候補作、ブラックユーモアの香り高い、とてもフランス的な漫画です。
Coup de coeur
「Plein lune」
著者 : Christophe Chabouté
出版社 : Vent d'Ouest
ISBN : 2-86967-892-4
表装 : ソフトカバー(23x2x32)118頁
全体評価 :(5/5)
ストーリー :(5/5)
絵 :(3/5)
フランス語難易度 :(1/5)
読みごこち :(5/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
国民健康保険の窓口担当の公務員Edouard Tolweckは、人種差別、女性蔑視、という偏見に凝り固まっており、目上の者にはへつらうが、目下の者をいじめるのと、下品な冗談が大好き、という、最悪な性格の中年男。
そんな性格のためか、未だかつて独身のTolweckは、毎日、窓口に問い合わせに来る、罪のない人たちをいびる事と、テレビでのサッカー観戦が唯一の楽しみ。
いつものように、窓口に相談しに来た男を、理不尽な理由で送り返し、5時までの勤務を終えたTolweck。
帰り間際、同僚が口にした
「今夜は満月、満月は、人間に、不可解な影響を及ぼすと、テレビで、言ってたよ」
という言葉を、鼻先で笑い飛ばしてたTolweckだったが・・・
フランス漫画には珍しい、一切色が使われていない白黒で描かれた作品。
優美とは言いがたいけれど、リアリティーと、表現力に溢れる、グラフィック。
コマの中の構図、ページの使い方などに、突出した才能が感じられます。
人物の描き方には、アクがありますが、絵を見ているだけで、作中人物の性格や、感情をビシビシと伝わってくる、力強い表現力を持った漫画家の手による作品です。
とても読むところが少ない上、平易なフランス語で書かれています。
その上、ジェットコースターに乗っているように、息もつく暇がないくらいスピーディーにストーリーが展開するので、とても快適な読ごこちの漫画でした。
生まれたときから、フランスに住んでいるフランス人でさえ、公務員の勤務態度には、憤慨する事がかなりあるほど、フランスの役人の評判は最悪。
もちろん、フランスの役人が全て、この主人公のような人ばかりというわけではありませんが、実際フランスで生活していると、絶対に首にならないという保証と、人より多く働いても昇給しないという事実の上に胡坐をかいて、言語道断な態度を恥じらいもなく示す公務員に逢うことが良くあります。
そんなクズのようなフランスの公務員への強烈な風刺をブラックなソースをかけて調理した超一級のフランス漫画。
ストーリー、グラフィック、読み心地、どれをとっても優れている漫画なのですが、この漫画、作品として優れているだけでなく、フランスで、役人仕事に頭にきたり、窓口担当の意地悪な態度にキレた時に、読むと、なぜかすっきり、うさが晴れる、そんな、精神安定剤的な効果も期待できる作品です。
Christophe Chaboutéの著作に関する記事
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