ジャズを思わせる独特の文体で書かれたフランスの中編小説
2007-07-09
「Les anges déçus」
著者 : Catherine Locandro
出版社 : Editions Héloïse d'Ormesson
ISBN-10 : 2350870391
ISBN-13 : 978-2350870397
表装 : ソフトカバー(14x1x21)124頁
全体評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(2/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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「私より先に逝かないで」と、懇願する母が死んだため、この世を去る決心をつけ、自分を殺してくれる殺し屋を探す、Nathan。
娼婦の母親に、共に育ってられたものの、ある出来事をきっかけに、離れ離れになった双子のGabrielとAngélique。
自我が強く、美しく、頭が切れ、自分の過去に係わる者達を憎んでいるAngélique。
そんなAngéliqueに、ひたすら憧れを抱いているGabriel
この3人を中心に展開する、ノワールな中編小説。
孤独と絶望を抱えた三人の男女の人生が奇妙に交差する様子を、独特のスタイルで語った小説。
余計な描写を一切省き、詩の様に厳選された言葉を用いて書かれた、作中人物の心の一断面を積み上げて、一つの物語として編み上げた小説。
かわいているけれど、どことなく情感がある、ジャズを思わす文体。
ああ、小説のこういう書き方もあったんだ・・・
と、読むものを唸らせる、そんな作品です。
ストーリー自体には、特に目新しさは感じられないのですが、語り方が優れているので、なかなか読ませる作品に仕上がっています。
一つの章の長さが2〜6ページと、とても短く、かつ読みやすい文体でかかれた作品なので、あっという間に読み終えてしまいました。





