Lire en FETE - フランス語の本の読書ガイド

フランスの現代作家の小説、BD(フランス漫画)を中心に、私が読んだフランス語の本を紹介

フランスの現役弁護士の手によるスリラー


commis
   「Commis d'office」
著者 : Hannelore Cayre
出版社 : Editions Métailié
 ISBN-10 : 2864245086
ISBN-13 : 978-2864245087
表装 : ペーパーバック(13x1x19)125頁


全体評価  : (3/5)
フランス語難易度 : (3/5)
読みごこち : (3/5)


* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら


Christophe Leibowitz-Berthier は、娼婦のヒモの弁護や、国選弁護人としての報酬で暮らしを立てている、さえない弁護士。

なぜか、現在は、パリのFresne刑務所で、妻の娼婦にはめられた、アルバニア人のヒモと同じ監房に留置されている。

この弁護士Christopheが辿った軌跡を、内部から見た刑務所の日常と共に、スリリングに語ったスリラー。


弁護士の世界の、世間にはあまり知られざれぬ内情を語りながら、優しい気持ちを持っているものの、心が不安定な主人公が、金の魅力に目がくらみ、やばい橋を渡ってしまう様子が、緊張感のある文章で語られます。

弁護士というと、エリート、という印象があるのですが、弁護士でもピンからキリまである様で、いくら難しい司法試験を突破したとはいえ、コネのない、フランスの弁護士の実情は、かなり厳しいものだということが、この作品を読んで実感として伝わってきました。

又、国選弁護人として、弁護が回ってきた場合、被告人が、釈放手続き担当裁判官により、『司法監視処分』を適応と、決断されて、そのまま釈放されてしまった場合、弁護人には、一文も払われないなどという、理不尽な裁判制度の一面や、悪徳弁護士の汚い手口など、弁護士業界の裏事情も垣間見させてくれる作品です。

著者は、弁護士で、主人公と同じようなタイプの仕事をしていると、本の裏表紙の説明に、かかれていましたが、実際に、経験したものでなければ、書けないような、生々しい、フランスの下級弁護士の現状がひしひしと伝わってきました。

女性が書いたとは、信じがたい程、硬質で、男性的で、力強さに溢れている作品。
短いながらも、キリッとした魅力に溢れているスリラー。
著者の他の作品も読んでみたくなりました。

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もし、あなたの評価と違ったらごめんなさい。m(_ _)m


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