定年退職した化学者が主人公のフランスのサスペンス小説
2007-05-10
「Le pêcheur de l'île aux Pies」
著者 : Gabriel Vinet
出版社 : Liv'éditions
ISBN-10 : 2910781852
ISBN-13 : 978-2910781859
表装 : ペーパーバック(11x2x18)223頁
全体評価 :(2/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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Médiphaという、大手製薬会社の開発本部部長を定年退職した、化学者André Viviantは、ブルターニュの小さな町で、退職後の生活を送る事を決意した。
彼が開発中の、画期的な麻酔薬の開発を終えるためという名目で、Viviantは自宅の地下室に、Médipha社の援助を得て、最新技術を備えた実験室を設置する。
Viviantは、モロッコへ旅行に行った時に、偶然見つけて採集した、サボテンが、人間の血液の構成を変えてしまう猛毒を持っている事に気づく。
Viviantは、この猛毒、人間に実験してみたら・・・
という、欲望を抑えきる事が出来ない。
そして、相次いで、Viviantの配偶者が謎の死を遂げ、Viviantに関する噂が村を駆け巡り始めた・・・
エゴイストで、他人の痛みに鈍感な、天才化学者Viviantが、このスリラーの主人公。
この主人公は、冒頭から、読者から憎まれるように、悪者として描写されているので、おおよそのところ、話の行き先は想像出来てしまうのですが、スピーディーに話が進められてゆくので、最後まで、一気に読めた作品でした。
切れ者で、ひたすら自己中心にしか物事を考えられない主人公が、完全犯罪を次々と成功させて行く過程、そして、自信を持ちすぎるあまり、思わぬ所で掘ってしまった墓穴に、後々足を取られて自滅して行く過程が読みやすい文章で綴られます。
少々、すっきりしすぎの感があり、もう一練りしてもらいたかったような気がしますが、破綻がなく、良くまとまっているスリラーだと思いました。





