Lire en FETE - フランス語の本の読書ガイド

フランスの現代作家の小説、BD(フランス漫画)を中心に、私が読んだフランス語の本を紹介

フィリップ・クローデルのルノドー賞受賞作


les ames grises
   「Les Ames grises」 
著者 : Philippe Claudel
出版社 : LGF
ISBN-10 : 2253109088
ISBN-13 : 978-2253109082
表装 : ペーパーバック(11x2x18)279頁
 

全体評価  :
フランス語難易度 :
読みごこち :


* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら



第1次世界大戦中の戦場の第1線に近い、フランスの小さな村がこの作品の舞台。

1917年に、村でレストランを経営者の子供で、「Belle de Jour」と呼ばれている10歳の可憐な少女の絞殺死体が発見された。

この未解決の事件を当時担当した刑事であった主人公の回想を通して、この殺人事件を取り巻く人々の姿を描き、戦争が人々に与える悲劇を幾つもの違った角度から、描いた作品。

広大な土地に建てられた城に一人きりで住む、検事 Pierre-Ange Destinat, procureur 、

事件を担当した、自己流の正義を執行することをためらわない、高慢な心を持ち、正義感に欠ける Mierck 判事 と Matziev 大佐,

この、暗い村に、赴任してきた美しい女教師 Lysia Verhareine、

過酷な軍隊生活に耐えかね、脱走した若い兵士たち、

そして、暗い生活の中、優しさを失わない、主人公の最愛の妻、Clemence、

等などの、冷たくて暗い、フランスの田舎の村に住む人々の姿を、戦争が彼らの暮らしに落とした暗い影を交えながら、灰色を思わせる静かな文体で、読者へと語りかけます。

人間の悲しみと、苦しみ、そして辛さを、静かに、しっとりと、心の襞に染み入りるような文体で綴った作品。


最後の最後まで、読むものの心を揺さぶり、動揺させてしまう。
そんな力を持っている小説です。

暗いながらも、奇妙なやさしさと、ほんのりとしたユーモアに彩られた、「La petite fille de Monsieur Linh 」に比べると、心の底に滓となり残るような暗さが漂う作品でしたが、この作品は、2003年にルノドー賞、Elle誌の読者賞を受賞し、フランスの書評雑誌Lire で、「2003年度の最優秀作品」に選ばれています。

この作品は、灰色の魂 / フィリップ・クローデルのタイトルで邦訳されているようです。


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もし、あなたの評価と違ったらごめんなさい。m(_ _)m


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