70年代のフランスの二人の天才児の可愛いラブストーリー
2007-02-09
「E = MC2, mon amour」
著者 : Patrick Cauvin
出版社 : LGF - Livre de Poche
ISBN-10 : 2253031194
ISBN-13 : 978-2253031192
表装 : ペーパーバック(18x11) 192頁
全体評価 :(1/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読みごこち :(4/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
11歳で、中学2年生のDanielは、パリの郊外のごく普通のフランス人家庭で育った一人っ子。アメリカ映画が大好きでロバート レッドフォードと、ジェーン ルッセルの大ファン。 親が映画館を経営している親友Londetのおかげで、しょっちゅう、彼の年齢では見る事の出来ない映画を見ている。彼は人並みはずれた、IQを持っており、数学がずば抜けて強い。
一方Danielと同じ歳のLaurenは、アメリカ人。アメリカの大企業ITTのフランス支社の社長がパパ。パリの山の手の豪邸に住み、アメリカンスクールに通っている。彼女も人並みはずれたIQを持て余している。
そんな二人が、夏休みのヴァカンス中に、出会い、恋に落ちる。
本の悪口はあまり書きたくないので、低い評価の作品は紹介しない事にしているのですが、私が好きな Patrick Cauvin 氏の作品の上、アマゾン・フランスではかなりいい評価を得ている作品なので、あえて、ブログで紹介する事にしました。
Patrick Cauvin の他の作品と同じで、ユーモアたっぷりの語り口で、スピーディーに話が進行していきます。
でも、この作品の初版は、1977年。
インターネットもパソコンも普及していなかった時代に書かれたの話なので、今読むと、ちょっと、ピンと来ない所がいくつも出てきます。
作品中に出てくる俳優の名前なんかも、
「ロバート、レッドフォード!なにが悲しゅうて、あんなじじいに・・・」
と、今の小・中学生は、よほどのクラシック映画ファンでなけれは、思ってしまうのではないかしら?
又、主人公達の行動も、とっても可愛いくて面白いのですが、現在のパリの中学生に比べると、ちょっとおとなしすぎの感じがしないでもないでも・・・
それから、「Bingo」
と、文章の後に叫ぶ、主人公の男の子の語り口も、当時は、斬新で、新鮮に感じられたかもしれませんが、今読むと、冴えなく、野暮ったい感じがします。
ティーン・エイジャーをターゲットとしているこの手の作品は、こういったディテールがとても重要なので、これは命取り。
主人公達と現在の同年代の子供らの共感を得るのは、ちょっと難しいのではないかと思いました。
ストーリー自体は、ユーモアに溢れた可愛い恋物語なのですが、時代遅れの感が否めない作品です。
月日を経ても、普遍な評価を得る事のある作品は沢山ありますが、この小説はその類でないみたい。
でも、そんな『古さ』が気にならない人、自分の若い頃にタイムスリップしてみたいなんて思っている人なら、楽しめる可愛いくてユーモアたっぷりの恋物語だと思います。
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