シャンボール城の歴史をつれづれと語った作品
2006-10-23
「Le roman de Chambord」
著者 : Xavier Patier
出版社 : Le Rocher
ISBN-10 : 2268057569
ISBN-13 : 978-2268057569
表装 : ソフトカバー(15x24) 220頁
全体評価 :(2/5)
フランス語難易度 :(4/5)
読みごこち :(2/5)
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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シャンボール城の小説と題されているけれど、シャンボールの歴史を辿りながら、シャンボール城にかかわった人達についての逸話を語った、散文風な雰囲気の作品。
本書では、現在の荘厳としたシャンボール城が建てられる以前の、森に囲まれた小さな村だったシャンボール村とフランソワ一世の出会いから始まり、シャンボール城に住んだ貴族達にまつわる話が語られます。
そして、歴代のフランス大統領とシャンボール城のエピソードに至るまで、歴史の流れに沿いながら、シャンボール城の歴史が綴られていきます。
ページをめくってゆくと、シャンボール城とその周辺の森を愛する著者が、シャンボール城に関する莫大な資料、文献を元に、フランスワ1世をはじめ、シャンボール城に関わった人々の心の中を想像しながら、この作品を認めた様子が伝わってきます。
本書は、プロットをきっちりと構成して書かれた小説ではなく、エッセイ風につれづれと、当時の風習を説明しながら、シャンボール城に住んだ王や貴族にまつわる逸話を語るというスタイルの本。
ですから、波乱万丈な歴史の話をワクワクしながら、読んでみたい、という方には、あまりお勧め出来ません。
しかし、フランスのロワール河周辺にある一番美しい城と呼ばれているシャンボール城、そして、フランスの歴史に名を残した王や貴族と城の関係について知識を深めるのには、もってこいの本だと思います。
シャンボール城にまつわる興味深い話が、史実と当時の風習とあわせて、やさしく説明してあるので、私のような、フランスの歴史に対して造詣があまりない人間でも、頭をひねったり、資料を調べたりしなくても、すんなりと理解することが出来ました。
本の最後の方に出てくる、ポンピドゥー大統領、ジスカールデスタン大統領、ミッテラン大統領にかかわるエピソードは、それぞれの大統領の人柄を良く象徴している様でとても面白かったです。
ただ、所々に文献を織り込みながら、シャンボール城とかかわりあった人物について、淡々と話しを綴る、というスタイルが初めから終わりまで続いており、全体的に、少々、メリハリに欠け、だらだらとしている部分もあるので、一気に読みするのには適していいない本だと思いました。
だけど、1章が短いので、1日に1章づつ、昔の貴族の様子を思い起こしながら、少しずつ読むのに適している本だと思います。
特にXII までの、フランソワ1世に関する下りは、私には、ちょっと長すぎたような気がしました。
でも、XIII 章あたりから、テンポが上がってきて読みやすくなってくるので、はじめの方だけ読んでいやになったら、本を投げ出す変わりに、少々飛ばして読む事をお勧めします。
この本を読んで、シャンボール城、そして、フランス貴族と狩りは、切り離せない関係にあるとうのが良くわかりました。
フランスの狩りの歴史などについて、興味のある方にも、参考になるかもしれません。
この本を読めば、シャンボール城のエキスパートになれ事間違いなし!
まあ、歴史家と張り合うのは無理としても、シャンボール城観光の折など、この本に載っていたエピソードを披露したら、同行者の尊敬の目(又は嫉妬の目)を集めることだと思います。
私は、今まで何度もシャンボール城を訪れているのですが、この本を読んだら、又、行きたくなりました。
ただ今までのように、建物や調度品を鑑賞するのではなく、歴史の逸話を思い浮かべながら、別の面から、シャンボール城を眺める事ができ、違った形の観光が出来るような気がします。
ロワール河のお城観光をする前に、もし、時間があるなら、是非、お読みになる事をお勧めします。
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