黒魔術がテーマの世界を股に掛けるアクション小説
2006-10-01
「Le Siècle des chimères, Tome 1 : Les Ogres du Gange」
この表の見方はこちら
(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
イギリスの支配下にある1936年のCalcutta が舞台。
イギリス情報部M16に、配属されたばかりのDavid Tewpは、インドへ派遣され、Ostara Keller,というオーストリア人女性カメラマンの素行調査をするよう命令を受ける。
尾行の経験が皆無のDavid Tewpは、Ostara Kellerを尾行中に、尾行しているのに感ずかれ、罠にはまり、インド人の子供達に襲われ、身ぐるみはがれてしまう。
後日、Kelleの身辺調査の一環として、彼女のホテルの部屋に忍び込んだTewpは、Kellerが、彼の知らぬ間に撮影した彼の写真に針を刺し、彼に対して呪いをかけているのを発見する。
折りしくも、Tewpは、写真に針が刺さっていた場所と同じ場所に異常を感じ、軍医で彼の理解者である、Nicolの診察を受ける。
以前、これと同じ病状を診察した事のあるNicolは、これが、呪いである事をTewpにほのめかし、黒魔術に造詣がある、フランス人女性 Réault を、Tewpに紹介する。
Réault は、「このままだと、あなたは間違いなく命を落とす。呪いをとくためには、Kellerが呪いをかける為に使用した物を手に入れる事が不可欠だ」と、Tewpに、告げる。
Réaultの家から帰宅する途中、Tewpは、偶然に、酔った部下のEdmondが、インド人の兵士を殴り殺しにしようとしている現場へ通りかかる。 Edmondを止めようとしたTewpは、Edmondへ重症を負わせてしまい、留置所へ拘束されてしまう。
この作品は、4部作 「Le Siècle des chimères」の第1巻目に当たります。
スケールの大きい力作。
一言で表現すると、黒魔術をテーマにした、世界を股に掛けるアクション小説という感じのフィクションです。
あまり、ストーリーを説明しすぎてしまうと、読むときの楽しみが半減してしまうので、初めの部分のあらすじのみ、かいつまんで説明しましたが、この後、黒魔術をあやつる怪しいルーマニア人の貴族の夫妻の館に、インドに訪問中のイギリス王Edouard VIIIの暗殺計画、そして、東欧の雪の戦場へと、お話は、どんどん展開していきます。
この作品の中でEdouard VIIIが、王位を捨てて、結婚したWallis Simpson は、とんでもないわがままで、奔放な女性として書かれています。
これは、小説を面白くするための、サービスかしら?と思ったのですが、巻末の著者による注釈の中で、「暴露ものの本によると、実際は、もっとこれよりひどかったみたいだ」という様なことが書かれていたので、ビックリしました。
これが本当だとしたら、お坊ちゃまで世間知らずのEdouard VIIIは、とんでもない性悪女にひっかかってしまったみたいです。
この手のストーリーは、普通、主人公がスーパーヒーローなのが基本的なパターンですが、この作品の主人公は、経験がない、青二才の諜報員で、ドジばかりふんでいます。
読んでいながら、「どうして、・・・しないの?」と、思わず声をかけ、忠告しててしまいたくなります。
でも、その分、同ジャンルの他の作品に比べると、リアリティーがあるような気がして、主人公に親しみが持てました。
私は、魔術とか黒魔術といったものは、全く信じていないので、それに関する下りが少々長すぎるような印象を受けましたが、これは、好みの問題だと思います。
でも、スケールが大きくて、アクションが多くて、展開の早いエンターテイメント作品なので、黒魔術や呪いを信じない人でも、ちゃんと楽しめるようになっています。
私、色々と違ったタイプの作品を取り混ぜて読むのが好きな上、読む本のチョイスを強制されるような気がする、続き物は、あまり好きでないのですが、このシリーズには、すっかりはまってしまったみたいです。
多分、全巻読む羽目になりそうです。トホホ。
ただ、この1巻だけでもかなり長い作品なので、長編を読みつけていない方は、ある程度覚悟して、読み始めた方がいいかもしれません。
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著者 : Philippe CAVALIER
出版社 : LGF
ISBN-10 : 225311622X
ISBN-13 : 978-2253116226
表装 : ペーパーバック(11x3x18)568頁
| 本の全体評価 | ![]() ![]() ![]() ![]() | かなり楽しめました |
|---|---|---|
| フランス語難易度 | ![]() ![]() ![]() | 普通 |
| 読みごごち | ![]() ![]() ![]() | まあまあ |
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(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
イギリスの支配下にある1936年のCalcutta が舞台。
イギリス情報部M16に、配属されたばかりのDavid Tewpは、インドへ派遣され、Ostara Keller,というオーストリア人女性カメラマンの素行調査をするよう命令を受ける。
尾行の経験が皆無のDavid Tewpは、Ostara Kellerを尾行中に、尾行しているのに感ずかれ、罠にはまり、インド人の子供達に襲われ、身ぐるみはがれてしまう。
後日、Kelleの身辺調査の一環として、彼女のホテルの部屋に忍び込んだTewpは、Kellerが、彼の知らぬ間に撮影した彼の写真に針を刺し、彼に対して呪いをかけているのを発見する。
折りしくも、Tewpは、写真に針が刺さっていた場所と同じ場所に異常を感じ、軍医で彼の理解者である、Nicolの診察を受ける。
以前、これと同じ病状を診察した事のあるNicolは、これが、呪いである事をTewpにほのめかし、黒魔術に造詣がある、フランス人女性 Réault を、Tewpに紹介する。
Réault は、「このままだと、あなたは間違いなく命を落とす。呪いをとくためには、Kellerが呪いをかける為に使用した物を手に入れる事が不可欠だ」と、Tewpに、告げる。
Réaultの家から帰宅する途中、Tewpは、偶然に、酔った部下のEdmondが、インド人の兵士を殴り殺しにしようとしている現場へ通りかかる。 Edmondを止めようとしたTewpは、Edmondへ重症を負わせてしまい、留置所へ拘束されてしまう。
この作品は、4部作 「Le Siècle des chimères」の第1巻目に当たります。
スケールの大きい力作。
一言で表現すると、黒魔術をテーマにした、世界を股に掛けるアクション小説という感じのフィクションです。
あまり、ストーリーを説明しすぎてしまうと、読むときの楽しみが半減してしまうので、初めの部分のあらすじのみ、かいつまんで説明しましたが、この後、黒魔術をあやつる怪しいルーマニア人の貴族の夫妻の館に、インドに訪問中のイギリス王Edouard VIIIの暗殺計画、そして、東欧の雪の戦場へと、お話は、どんどん展開していきます。
この作品の中でEdouard VIIIが、王位を捨てて、結婚したWallis Simpson は、とんでもないわがままで、奔放な女性として書かれています。
これは、小説を面白くするための、サービスかしら?と思ったのですが、巻末の著者による注釈の中で、「暴露ものの本によると、実際は、もっとこれよりひどかったみたいだ」という様なことが書かれていたので、ビックリしました。
これが本当だとしたら、お坊ちゃまで世間知らずのEdouard VIIIは、とんでもない性悪女にひっかかってしまったみたいです。
この手のストーリーは、普通、主人公がスーパーヒーローなのが基本的なパターンですが、この作品の主人公は、経験がない、青二才の諜報員で、ドジばかりふんでいます。
読んでいながら、「どうして、・・・しないの?」と、思わず声をかけ、忠告しててしまいたくなります。
でも、その分、同ジャンルの他の作品に比べると、リアリティーがあるような気がして、主人公に親しみが持てました。
私は、魔術とか黒魔術といったものは、全く信じていないので、それに関する下りが少々長すぎるような印象を受けましたが、これは、好みの問題だと思います。
でも、スケールが大きくて、アクションが多くて、展開の早いエンターテイメント作品なので、黒魔術や呪いを信じない人でも、ちゃんと楽しめるようになっています。
私、色々と違ったタイプの作品を取り混ぜて読むのが好きな上、読む本のチョイスを強制されるような気がする、続き物は、あまり好きでないのですが、このシリーズには、すっかりはまってしまったみたいです。
多分、全巻読む羽目になりそうです。トホホ。
ただ、この1巻だけでもかなり長い作品なので、長編を読みつけていない方は、ある程度覚悟して、読み始めた方がいいかもしれません。
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