イランの砂漠を舞台に繰り広げられるフランス製冒険小説
2006-09-08
「Le Chant des Sables」
著者 : Brigitte Aubert
出版社 : Seuil
ISBN-10 : 2020679477
ISBN-13 : 978-2020679473
表装 : ソフトカバー(24x16x3)341頁
本の全体評価 :(3/5)
フランス語難易度 :(3/5)
読み心地 :(4/5)
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(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
青銅時代の遺跡を探索するため、イランの砂漠を調査している、探検隊の世話役をつとめているフランス人、Romanがこの小説の主人公。
この探検隊は、4人の学者と、1人の写真家、そして、2人の運転士、1人の料理人、1人の現地ガイド、そして、Romanの計10人で構成されていた。
彼らは、偶然に、奇妙な記号のようなものが刻まれた巨石発見する。
その後、彼らが乗っているミニバスのタイヤがパンクする。パンクの原因は、紀元前3000年ごろに使用されたと思われる矢じりのような石器だった。
その後、彼らは、一夜を明かすことを予定していた村の住民が全員惨殺されているのを発見する。
女性の死体の下腹部には、彼らが見つけた矢じりのような形が刃物で刻まれていた。
次の日、目的地に向かうため、砂漠を横断している彼らは、砂漠の真ん中で、二人の男が途方にくれているように、立ち尽くしているのに出会う。
砂漠の周辺の村では、地下水を利用した水道を使用しているが、水が村までたどり着かなくなったため、
地下水脈の一部がつまっているのではないかと思い、修復しに来た彼らは、大量の人骨を発見して、途方にくれていたのだった。
この人骨が古代人のものであるのではないかと、推察した学者たちは、人骨を詳しく調べ始めようとする。
そして、その時、Matteoが、誤って、足を滑らし、穴に落ちてしまう。
Matteoを助けるために、穴に下りたRomanは、Matteoが落ちた鍾乳洞に、古代人のものだと思われる人骨が散在しているのを見つける。
この、思いがけない発見に、嬉々とした探検隊の学者たちは、洞窟へ下り、標本採集にかかるが、彼らが洞窟に下りている間、彼らが乗っていた車は、彼らを残し走り去ってしまう。
なんとか、地上に這い上がる事に成功した、彼らは、探検隊を援助するため雇われた現地人ガイド人と、地下水道を修復しに来た2人の現地人の死体を発見する。
イランの砂漠の地下に隠されている、古代人が住んでいた鍾乳洞を舞台に繰り広げられる、ちょっぴりホラーがかった冒険小説。
探検隊のうち、誰か、裏切り者がいる、それは誰?
相次いで起こる殺人。
そして、彼らを遠くから見つめるターバンを頭に巻いた謎の人物。
そんな謎をからめながら、砂漠から、鍾乳洞へ、鍾乳洞から、砂漠へ、古代人の謎をめぐり、冒険が展開されます。
鍾乳洞のミステリアスで、ちょっと怖い雰囲気と、その中に生きるミステリアスな生き物達の描写は、見事。主人公達といっしょに、自分がまるで、幻想的な世界を探検しているような興奮を覚えました。
又、エンターテイメントとして、読者を楽しませるだけでなく、人種差別主義などへの、批判もちょっぴり作品に盛り込まれています。
おどろおどろしい、古代人の儀式の様子などが出できて、ほんのちょっと、インディアナ・ジョーンズを思わせる様な感じがしないでもない作品。アクションが多く、スピーディーに話が展開して行きます。
私は、別のタイプのラストを期待していたので、読み終わった後。少々、がっくりきてしまいましたが、これは、単に好みの問題だと思います。
それ以外は、かなり、楽しめた、冒険小説でした。
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