普通じゃないアメリカ人一家がフランスの田舎町に引っ越してきたら・・・
2005-10-21
Coup de coeur
「Malavita」
著者 : Tonino Benacquista
出版社 : Folio (Gallimard )
ISBNコード : 2070319393
表装 : ペーパーバック(11x2x18)373頁
| 本の内容 | ☆☆☆ | 18/20 |
| フランス語難易度 | ## | 普通 |
| 読みごごち | ♪♪♪ | .すらすら読めました |
(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
私が現在、最も気に入っているフランスの小説家、Tonino BENACQUISTA の作品です。
ノルマンディー地方の静かな小さな村 Cholong-sur-Avreへ、アメリカ人のBlake一家が引っ越してくる所から、この小説は始まります。
このアメリカ人一家は、父親 Fred Blake 、母親の Maggie、中学生の長男 Wallen、 と高校生の長女 Belle、の4人家族。
ところが、この一見平凡に見えるアメリカ人一家は、FBI の Witsec というシステムによって保護されている事が、次第に明らかになっていきます。
Witsec とは? どうして ?
これは、読んでからのお楽しみ・・・
という事にしておきます。
お話の冒頭の部分では、フランス人の外国人(ここでは、アメリカ人)に対する態度への強烈な風刺が感じられます。
「全くその通り、良くぞ書いてくれた。私が予てから胸に抱いていた恨みをはらしてくれて、ありがとう」
と叫びたくなりました。
この作品の魅力は、勿論の事、それだけにとどまりません。
話が進むにつれて、徐々に明らかになっていく父親の過去、それを彼がどう、受け止めているかが、彼の口を通して語られますが、これが、なかなかユニーク。
この Blake 一家、父親だけじゃなくて、4人が共、それぞれ、一癖も二癖もある キャラクターです。
彼らは、それぞれ、自分なりのやり方で、意地悪なフランス人達に、自分の存在感を植え付けて、彼らを取りまく人々を、自分の意のままに操って行きます。
そして、訪れるべくして、訪れたラスト。
どうして、この小説のタイトルが Malaviata なのかは、お話のラストで明かされますが、なぁる程と思わせます。
私は普通、面白い本を読んでも、ストーリーに現実的でない要素があると、興ざめしてしまうのですが、この作品は別。
少々、リアリティーに欠ける所は否めませんが、「小説だからいいんじゃないの、だって、とおっても面白いんだもん」
という気分になってしまいました。
やっぱり、BENACQUISTAは、すごい!
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