まぬけな動物達が主人公のフランスの子供向けユーモア漫画
2006-06-01
Coup de coeur
「Les Garnimos Tome 1 : Opération Bidon 」
著者 : Dav
出版社 : Soleil Productions
ISBN-10 : 2845659121
ISBN-13 : 978-2845659124
表装 : ハードカバー(22x1x30)31頁
| 本の内容 | ☆☆☆ | 16/20 |
| フランス語難易度 | # | 易しい |
| 読みごごち | ♪♪♪ | すらすら |
(上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい)
以前に紹介した、スタジオ・ジブリの「となりのトトロ」のパロディーが載っている「Harry Pottarquin」を書いた漫画家による、子供向けのユーモア漫画。
ライオン、ワニ、さる、水牛にカモシカ等のサバンナに住む動物の子供が主人公の漫画です。
お母さんから、「100メートルほど離れた沼へ水汲みへ行ってきて。日が暮れる前に帰るのよ」
と頼まれた水牛のMichel君は、プラスチックの容器を抱えて友達と一緒に水汲みに出かけます。
ところが、水遊びに夢中になっているうちに、辺りは真っ暗に。
「おれ、迷子になってしもうた」
と、あせる Michel君に、ライオンのSam君は、
「あほか、誰が家から100メートルのところで迷子になるか!でも、今は動かないほうが安全。今夜はここで野宿しよう」と、提案します。
そんなわけで、動物達は、沼のそばで一夜を明かすことになったのですが・・・
可愛いくて可笑しいギャグが満載。フランスのテレビ・コマーシャルなどを知らないと笑えないギャグもあるけれど、ほとんどのギャグは、フランスに住んでいなくても理解可能なものです。
冒頭の、ミミズと鳥の会話。
「Vous allez me manger ?」
「Hey ! C'est la loi de la jungle !!」
「Heu... Mais ici, c'est la savane, madame.」
「Ah, ben oui. Cest vrai !!」
「Je suis désolée pour le dérangement... Au revoir, monsieur.」
「Hem... Je crois que je me suis fait bien avoir...」
(C'est vraiment pénible d'avoir le cerveau d'une poule...)
「僕のこと、食べちゃうの?」
「それがジャングルの掟、弱肉強食というものだよ」(loi de la jungle : 弱肉強食の事)
「あの、でも、ここは、サバンナですよ」
「そう言われてみれば、その通り!!」
「お邪魔して申し訳ございませんでした。ほんじゃ、失礼します」
「なんだか、うまく丸め込まれたような気がしないでも・・・」
(鶏なみの脳みそしかないっていうのはホント、辛いわなぁ)
こんな、かわいらしギャグ沢山出てくる漫画です。
泥棒の汚名をきせれれたハイエナ君が、ラップを歌ってHit Pop 風ダンスを踊りだしたり、カモシカ君を食べたいんだけど、一応友達だから、我慢しているライオン君。間抜けで、いつも寝ている間に、ハゲタカにどこかつまみ食いされてしまう、水牛君・・・
等などの、とても可愛いくて、まぬけな動物のキャラクター達が登場します。
フランス人の子供達は、子供の頃から、こんなユーモアに接しながら、ユーモアのセンスを磨いているのねぇ、と関心。
フランス人のユーモア感覚が優れているのは、こんなところから来ているのかも・・・、と、ふと、納得しました。
ギャグ漫画の場合、内容はおもしろいんだけど、絵は今ひとつ・・・
と、言いたくなるものが多いのですが、この作品は例外。
内容もおもしろいけど、絵の方も中々センスがいいので大満足。
ギャグ漫画の場合、背景などは、あまり重視せず、ちょっとおざなりになってしまっている様に見受けられる作品もありますが、この漫画は、そこのところも手抜きせず、キャラクターや、お話の雰囲気にマッチするよう考えられて描かれています。
間抜けな動物達のキャラクターは、マスコットを作りたくなってしまうほど可愛いし、サバンナの背景の色づかいもとっても素敵。
小学生低学年から読めるよう、簡単なフランス語で書かれた短い作品で、読むところが少ないので、子供向けの小説より、はるかに読みやすい作品です。
たわいない内容ですが、私はかなり楽しめましたよ。
子供向けの絵本なんかより、ずっと読み応えがあるので、フランス語はあまり達者じゃないけど、何かフランス語の本を読んでみたいとお思いの方にも、お勧めできる作品ではないかと思います。
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