フランスの3人の女の子の青春を描いたBD「Oh, les fille」第2巻
2009-11-06
「Oh, les fille !, tome 2」
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
シングルマザーに育てられたChloé、
裕福な家庭に育ったAgnès、
マグレブ系のフランス移民の家族のLeila、
この、違った家庭環境に育った、仲良し3人組の女の子を中心に展開するフランス漫画「Oh, les fille ! 」の第2巻目。
バレーリーナとしての才能が認められ、プリマとして注目を集めているChloé、 裕福な家庭で、何の不自由なく育っているけれど、両親に反抗して、家を出たAgnès、母の死にショックを受け、将来、医学部へ進み産婦人科医になる決心をした Leila、この3人の女の子の中学、高校時代を中心に、お話は、展開してゆきます。
第1巻と同様、とっても達者で、優美なグラフィック。
直接着色で、彩色がなされている、ページをめくるたびにため息が洩れてしまう、とっても綺麗な絵。
作中、ほんの少し、作中人物達の顔の描き分けがあまりよく出来てない所が見られた他は、まったく文句のつける所がないそんな繊細で優美なグラフィックを十分に堪能出来ました。
グラフィックという面では、やっぱり、Emmanuel Lepage氏は、私の一番のお気に入りのBD作家である、という確信が本書を読んで、ますます高まりました。
ただ、絵としては、大変美しく、コマの中のレイアウトなどもとても上手いのですが、この第2巻は、第1巻と比較すると、ふきだしのテキストで、作中人物の心理を説明するという、クラシックなBD的な手法が主に使われています。
日本の漫画を読みながら育ってきた私は、間を取りながら、登場人物達の心理を読者に伝え、作品を盛り上げてゆくという手法に慣れているため、この手のBDは、今ひとつ盛り上がりに欠けるように感じられました。
ちゃんと説明されているので、一応、彼女達の気持ちは、頭では理解することは出来ても、それが感情導入に繋がらないので、物足りなさを感じずにはいられませんでした。
3つの違った家庭環境に育った、3人の全く違う性格の女の子達の、中・高時代を描いたストーリは、良くまとまってはいるのですが、いささか、表面的過ぎるような気がしました。
フランス漫画では、あまり見られない、女の子達の胸のうちをテーマにした作品なので、私としては、もっと彼女達の心の中を突っ込んで描いてもらいたかったという不満が残りました。
なにしろ、絵がとても綺麗で上手い上、漫画化手法、ストーリーとしてのまとまり、など、どの点と取っても、すべて及第点に達している美本なのですが、作文の模範解答を読んでいるような、味気無さ。
青春の一時にしか味わう事の出来ない、特殊な感情を描くことに長けている日本の漫画を読んだときに得られる、胸の高まりを感じることが出来ないので、これでは、中高生の心を掴むことは、到底無理ではないかと、私は思いましたね。
フランス漫画では、あまり見られない、女の子達の胸のうちをテーマにした作品なだけに、そこの所が私には、大変残念に思えました。
どちらかいうと、青春時代を遠くから見て、分かったような気になりたい、大人向けの作品だと思いました。
関連作品
| ストーリー: Sophie Michel |
| 全体評価 | : ![]() ![]() | (3/5) |
| ストーリー | : ![]() ![]() | (3/5) |
| グラフィック | : ![]() ![]() ![]() ![]() | (5/5) |
| 彩色 | : ![]() ![]() ![]() ![]() | (5/5) |
| ストーリーボード | : ![]() ![]() | (3/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() | (2/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
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シングルマザーに育てられたChloé、
裕福な家庭に育ったAgnès、
マグレブ系のフランス移民の家族のLeila、
この、違った家庭環境に育った、仲良し3人組の女の子を中心に展開するフランス漫画「Oh, les fille ! 」の第2巻目。
バレーリーナとしての才能が認められ、プリマとして注目を集めているChloé、 裕福な家庭で、何の不自由なく育っているけれど、両親に反抗して、家を出たAgnès、母の死にショックを受け、将来、医学部へ進み産婦人科医になる決心をした Leila、この3人の女の子の中学、高校時代を中心に、お話は、展開してゆきます。
第1巻と同様、とっても達者で、優美なグラフィック。
直接着色で、彩色がなされている、ページをめくるたびにため息が洩れてしまう、とっても綺麗な絵。
作中、ほんの少し、作中人物達の顔の描き分けがあまりよく出来てない所が見られた他は、まったく文句のつける所がないそんな繊細で優美なグラフィックを十分に堪能出来ました。
グラフィックという面では、やっぱり、Emmanuel Lepage氏は、私の一番のお気に入りのBD作家である、という確信が本書を読んで、ますます高まりました。
ただ、絵としては、大変美しく、コマの中のレイアウトなどもとても上手いのですが、この第2巻は、第1巻と比較すると、ふきだしのテキストで、作中人物の心理を説明するという、クラシックなBD的な手法が主に使われています。
日本の漫画を読みながら育ってきた私は、間を取りながら、登場人物達の心理を読者に伝え、作品を盛り上げてゆくという手法に慣れているため、この手のBDは、今ひとつ盛り上がりに欠けるように感じられました。
ちゃんと説明されているので、一応、彼女達の気持ちは、頭では理解することは出来ても、それが感情導入に繋がらないので、物足りなさを感じずにはいられませんでした。
3つの違った家庭環境に育った、3人の全く違う性格の女の子達の、中・高時代を描いたストーリは、良くまとまってはいるのですが、いささか、表面的過ぎるような気がしました。
フランス漫画では、あまり見られない、女の子達の胸のうちをテーマにした作品なので、私としては、もっと彼女達の心の中を突っ込んで描いてもらいたかったという不満が残りました。
なにしろ、絵がとても綺麗で上手い上、漫画化手法、ストーリーとしてのまとまり、など、どの点と取っても、すべて及第点に達している美本なのですが、作文の模範解答を読んでいるような、味気無さ。
青春の一時にしか味わう事の出来ない、特殊な感情を描くことに長けている日本の漫画を読んだときに得られる、胸の高まりを感じることが出来ないので、これでは、中高生の心を掴むことは、到底無理ではないかと、私は思いましたね。
フランス漫画では、あまり見られない、女の子達の胸のうちをテーマにした作品なだけに、そこの所が私には、大変残念に思えました。
どちらかいうと、青春時代を遠くから見て、分かったような気になりたい、大人向けの作品だと思いました。
関連作品
その他BD
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌
「Non」と言えないフランス人男性の喜悲劇を描いたフランスの現代小説
2009-11-05
| 「 L'homme qui ne savait pas dire non 」 |
| 作品評価 | : ![]() ![]() | (3/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() ![]() | (3/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() | (3/5) |
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統計調査機関に勤める、Grégorie Beaujour さんは、どうしても「Non」と言う事が出来ない。
このハンディーキャップをなんとか克服しようと色々と試してみたものの、結果は虚しく、Beaujour さんは、どうしても相手の問いに「Non」と答えられない。
挙句の果てには、車のナビシステムが狂っていると知りながら、車のナビシステムにすら逆らう事が出来ず、そのまま未知の場所へと車を運転して行ってしまう始末。
そんな Beaujour さんは、偶然彼の手に舞い落ちた、ちらしに誘われ、失われた言葉を取り戻すため、文章作成教室へ、通う事になったのだが・・・
相手に面と向かって拒否する事が出来ないというのは、日本で社会生活をしてゆく上では、決してハンディーキャップにはなりません。 かえって、自分の言葉をはっきりと否定されたり、誘いを拒絶されたりすると、自分自身を否定されたと勘違いしてしまう人が多い日本では、はっきりとお断りしないというのは、潤滑な社会生活を営んで行く上で不可欠な要素です。 しかし、これは、「Non」と言わないのは、心から喜んで承諾した事として受け取られてしまうフランスでは、かなりの難儀を強いられる事になってしまいます。
誰からも好かれるのは、いいけれど、八方美人になりすぎて、両方から、責められたり、又、お店に行けば、欲しくもないものを買う羽目になったり、妻から離婚を申し出られたら、すんなりOKしてしまったり、週末遊びに来る子供たちに振り回される羽目になったり・・・
そんな「Non」と言えないために、自分の意図しない方向へ流されて、時には、思いがけなく得したりもするけど、たいていの場合、にっちもさっちも行かない状況に陥っててしまう Beaujour さんのそこはかとなく可笑しい日常の間に、文章を書く事により、失われた「Non」を取り戻そうと試みる Beaujour さんがしたためた「Broderie」と題された小文を挿入しながら、著者は、Beaujour さんが「Non」と言う事の出来なくなったのルーツを辿ってゆきます。
Beaujour さんが、日本レストランに来ると、ほっとする、なんていう、下りが出てきたりしたり、「これって、まるで日本人の会話みたい!!と、思ってしまう、肯定でない『Oui』が連発される下りが出てきたり、設問の仕方で結果を操作する事が可能な、意識調査のいい加減さなどを解く下りが出てきたりして、思わずにんまり。
『Oui』は調和の言葉、『Non』は武器、『Non』と言わないのは、自分に対して常に『Non』と言っていること、という結論に、納得すると共に、日本社会が自己否定を元に成り立っている事を、今一度、痛感させられた次第でした。
チベットを舞台に、イエス・キリストにまつわる謎をテーマにしたフランス漫画「Le manuscrit interdit」第2巻。
2009-11-04
「Le manuscrit interdit, Tome 2」
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
チベットの中国による軍事侵略のニュースを知った Dash Baueur は、チベットにいる兄のEgon と姪の Elen の身を案じる。 Baueur に頼まれ、Elen の家へ、郵便物を撮りに行った、Elen の元恋人で俳優の Ted は、Egon が Elen に宛てた包みを隠匿し、キリスト教会の神父へ届ける。
一方、Dash の依頼を受け、Elen と共に、チベットに赴いた私立探偵の Kevin McBride は、中国政府幹部から、チベットへ派遣された、政府高官 Zang Ziy と愛人関係を結び、Elen の顰蹙を買う。
Hemis の僧院で、鳥葬に立ち会った Egon は、死体から、魂が抜けだすその瞬間をしっかりと目にし、トランスに入ったシャーマンは、Egon に向かい、「Srinagar」と叫び声をあげる。 それを、天からのお告げだと解釈した、Hemis 僧院の僧 Dahud に連れられ、Egon は、Srinagar の町に赴き、Basharat Saleem という男を訪ね、Khanyar 街へ、足を運ぶ。 Khanyar 街に住む Basharat Saleem は、Yus Asaf の名で呼ばれていたイエス・キリストの墓を代々護っていたのだった。
そして Egon の書簡を入手したキリスト教会から、インドに送り込まれた、ある男は、Egon の行方を調べ始める。
チベットを舞台に、イエス・キリストにまつわる謎をテーマにした「Le manuscrit interdit」の第2巻。
第1巻のグラフィックも素敵だったけど、この第2巻は、それに、さらに磨きがかかった、凄いグラフィック。 油絵風に絵の具を重ねて、重厚感と立体感を出した、グラフィックには、ひぇーっ! 漫画で、こんなに手の込んだテクを使うなんて、なんて、贅沢な!と、ため息が出てしまいました。
もちろん、私は、作画担当の Paolo Grella さんの原稿料がいくらなのかは、知りませんが、同価格の他のBDと比較してしまうと、大出血サービスとは正にこのこと!と、言いたくなってしまう、派手さはないものの、なかなか手の凝ったグラフィックです。
この様な本を読むと、やっぱりBDは、グラフィックの面から見ると、日本の漫画とは、格がちがうねぇー、と、痛感させられてしまいます。
オリジナリティーと技術力にあふれているグラフィックも、素晴らしいのですが、それに加え、ストーリーボードの構成も仕方も、とても上手。
何の苦労もなく、すんなりとストーリーを理解することが出来、リズム感がある、滑らかな読み心地を味わう事が出来ました。
イエス・キリストが、実は死んでいなくて、チベットへ亡命していた!
という、キリスト教会が、必死になって隠そうとしていた秘密を軸に、神秘的な出来事を交えながら、展開するストーリーも、スピード感があり、なかなか面白かったです。
以前、カトリックの神父さんとお話をしていた時に、「キリストは、生き返ったから、他の宗教より偉い!」と、真剣に力説されてしまい、目が点になってしまった経験がある私には、この秘密は、ダヴィンチ・コードの秘密なんかより、キリスト教徒にとって、脅威だという事が、実感として感じられます。
ストーリーの終着点がまだまだ見えないので、このシリーズ、目が離せません。 次巻が刊行され、図書館に入ったら読むつもりなので、乞うご期待。
下記の Delcourt 社の本書のページでは、本書の最初の5ページを読むことが出来ます。
http://www.editions-delcourt.fr/catalogue/bd/le_manuscrit_interdit_2_volume_2
関連記事
| ストーリー: Roberto Dal Pra' |
| 全体評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
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| グラフィック | : ![]() ![]() ![]() ![]() | (5/5) |
| 彩色 | : ![]() ![]() ![]() ![]() | (5/5) |
| ストーリーボード | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
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* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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チベットの中国による軍事侵略のニュースを知った Dash Baueur は、チベットにいる兄のEgon と姪の Elen の身を案じる。 Baueur に頼まれ、Elen の家へ、郵便物を撮りに行った、Elen の元恋人で俳優の Ted は、Egon が Elen に宛てた包みを隠匿し、キリスト教会の神父へ届ける。
一方、Dash の依頼を受け、Elen と共に、チベットに赴いた私立探偵の Kevin McBride は、中国政府幹部から、チベットへ派遣された、政府高官 Zang Ziy と愛人関係を結び、Elen の顰蹙を買う。
Hemis の僧院で、鳥葬に立ち会った Egon は、死体から、魂が抜けだすその瞬間をしっかりと目にし、トランスに入ったシャーマンは、Egon に向かい、「Srinagar」と叫び声をあげる。 それを、天からのお告げだと解釈した、Hemis 僧院の僧 Dahud に連れられ、Egon は、Srinagar の町に赴き、Basharat Saleem という男を訪ね、Khanyar 街へ、足を運ぶ。 Khanyar 街に住む Basharat Saleem は、Yus Asaf の名で呼ばれていたイエス・キリストの墓を代々護っていたのだった。
そして Egon の書簡を入手したキリスト教会から、インドに送り込まれた、ある男は、Egon の行方を調べ始める。
チベットを舞台に、イエス・キリストにまつわる謎をテーマにした「Le manuscrit interdit」の第2巻。
第1巻のグラフィックも素敵だったけど、この第2巻は、それに、さらに磨きがかかった、凄いグラフィック。 油絵風に絵の具を重ねて、重厚感と立体感を出した、グラフィックには、ひぇーっ! 漫画で、こんなに手の込んだテクを使うなんて、なんて、贅沢な!と、ため息が出てしまいました。
もちろん、私は、作画担当の Paolo Grella さんの原稿料がいくらなのかは、知りませんが、同価格の他のBDと比較してしまうと、大出血サービスとは正にこのこと!と、言いたくなってしまう、派手さはないものの、なかなか手の凝ったグラフィックです。
この様な本を読むと、やっぱりBDは、グラフィックの面から見ると、日本の漫画とは、格がちがうねぇー、と、痛感させられてしまいます。
オリジナリティーと技術力にあふれているグラフィックも、素晴らしいのですが、それに加え、ストーリーボードの構成も仕方も、とても上手。
何の苦労もなく、すんなりとストーリーを理解することが出来、リズム感がある、滑らかな読み心地を味わう事が出来ました。
イエス・キリストが、実は死んでいなくて、チベットへ亡命していた!
という、キリスト教会が、必死になって隠そうとしていた秘密を軸に、神秘的な出来事を交えながら、展開するストーリーも、スピード感があり、なかなか面白かったです。
以前、カトリックの神父さんとお話をしていた時に、「キリストは、生き返ったから、他の宗教より偉い!」と、真剣に力説されてしまい、目が点になってしまった経験がある私には、この秘密は、ダヴィンチ・コードの秘密なんかより、キリスト教徒にとって、脅威だという事が、実感として感じられます。
ストーリーの終着点がまだまだ見えないので、このシリーズ、目が離せません。 次巻が刊行され、図書館に入ったら読むつもりなので、乞うご期待。
下記の Delcourt 社の本書のページでは、本書の最初の5ページを読むことが出来ます。
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その他BD
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌
フランスの漫画家の公式サイトリンク集
2009-11-01
フランスの漫画家の公式サイト及びブログのリンクを集めました。
今までブログで紹介した漫画家を中心としています。
もし、これ以外にも、お勧めの漫画家の公式サイトがありましたら、追加してたいと思うので、ご連絡ください。
*が付いているのは、このブログで未紹介の漫画家のサイトです。(2009年11月3日現在)
- A -
*Agnès Abécassis
http://www.agnesabecassis.com/
- B -
Benjamin Bachelier
http://benjamin.bachelier.free.fr/jungle/
Vincent Bailly
http://vincentbailly.canalblog.com/
Olivier Balez
http://www.olivierbalez.com/web/index.html
Edmond Baudoin
http://w3.uqah.uquebec.ca/baudoin/
Joseph Béhe
http://josephbehe.net/
Enki Bilal
http://bilal.enki.free.fr/
Brice Bingono
http://brice-bingono.blogspot.com/
Frédéric Blier
http://fredblier.blogspot.com/
*Frédéric Boilet
http://www.boilet.net/
- C -
Florence Cestac
http://cestac.com/
Christophe Chabouté (公認サイト)
http://colombine65.free.fr/chaboute/
Cha
http://www.chabd.com/
Clarke
http://lwsthesic.free.fr/clarke/
*Coyote
http://www.coyote-bd.com/
- D -
Dav
http://pouah.over-blog.com/
Etienne Davodeau
http://www.etiennedavodeau.com/
Philippe Delaby
http://www.delaby-bd.be/
*Delvallé
http://www.delvalle.fr/
- E -
- F -
- G -
Philippe Geluck
http://www.geluck.com/
Frédéric Genêt
http://fredgenet.canalblog.com/
Gipi
http://gipifrance.blogspot.com/
*Christian Godard
http://www.godard-christian.com/index_fr.htm
*Jean-Claude Götting
http://www.gotting.fr/indexnetscape.htm
*Marcel Gotlib
http://www.marcelgotlib.com/
*Greg
http://michel.greg.free.fr/
*Olivier Grenson
http://jjprocureur.canalblog.com/archives/2009/02/12/12502564.html
Griffo
http://www.griffo-bd.net/
- H -
Alain Henriet
http://www.alainhenriet.com/
Hippolyte
http://hippo.canalblog.com/
- I -
- J -
*Jas
http://jas.site.voila.fr/
Jérême Jouvray
http://www.kcs-production.com/jerome/
- K -
Kerascoët
http://kerascoet.fr/
Michel Koeniguer
http://koeniguer.paquet.li/
- L -
Manu Larcenet
http://www.manularcenet.com/blog/categorie/leblog
Mathieu Lauffray
http://www.lauffray.com/
Eric Liberge
http://ericliberge1.canalblog.com/
Régis Loisel
http://www.regisloisel.com/
- M -
*Jim Maitre
http://www.jim-maitre.com/
Francis Manapul
http://www.francismanapul.com/
Mig
http://mr-mig.over-blog.com/
*Jean-Marie Minguez
http://www.jmm-comics.com/
*Monsieur.B
http://www.monsieurb.com/
*Xavier Mussat
http://xavier.mussat.free.fr/
- N -
- O -
- P -
Chico Pacheco
http://ctropmortelpacheco.blogspot.com/
Gérald Parel
http://geraldparel.free.fr/
Frank Pé
http://www.frankpe.com/
Olivier Péru
http://olivierperu.blogspot.com/
Stéphane Péru
http://www.myspace.com/stephaneperu
*Frédéric Peynet
http://www.fpeynet.com/
Sean Phillips
http://www.seanphillips.co.uk/
- Q -
- R -
Benjamin Reiss
http://benreiss.ifrance.com/
- S -
*Claude Serre
http://www.serre-humour.com/Liens
*Jean-Claude Servais
http://www.jc-servais.com/
- T -
Hervé Tanquerelle
http://tanquerelleherve.blogspot.com/
*Trégis
http://tregis.over-blog.com/
Lewis Trondheim
http://www.lewistrondheim.com/
- U -
- V -
Sylvain Vallée
http://sylvainvallee.canalblog.com/
Vanyda
http://vanyda.free.fr/
Alberto Varanda
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http://www.vannavinci.it/
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- X -
Philippe Xavier
http://xaveland.canalblog.com/
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*Yoann
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*Bernard Yslaire
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- Z -
*Zerriouh
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本に関するモロモロ
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌
漫画と原作の小説が同時収録されているフランスの漫画本
2009-10-30
「Parce que le paradis n'existe pas」
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
失業し、同棲中の恋人と破局を迎えた36歳になる Fabien は、病んだ心を癒すため、田舎の実家へ帰る。
子供の頃、インデアンごっこをして遊んだ森に足を踏み入れたFabien は、自分が10歳の子供になっているのに気づく・・・
白黒の漫画、そしてその後ろに、漫画の原作の小説が掲載されている、漫画と原作が一度に楽しめる、大変珍しい一冊。
私は、掲載順どおり、漫画を読んでから、小説を読みましたが、小説を読んでから、漫画を読んだほうが、先入観なく作品を味わってから、漫画化テクニックの妙を味わう事が出来るので、小説を先に読んだ方が良かったなぁと、私は思いました。
原作に忠実で、かつ大変、わかりやすく、読みやすく漫画化されており、その上、原作を、より分かりやすく具象化した漫画の方も決して悪くはないのですが、私は、一つ一つの言葉の持つ響きがより強く伝わってくる小説の方に、より感銘を受けました。 しかしながら、小説を読みつけていない人は、分かりやすい漫画の方が気に入るかもしれないなぁとも思いました。
仕事を失い、恋人との仲たがいし、人生に絶望し、行く宛てがなく、しぶしぶ帰郷する羽目になってしまった主人公が、故郷の森で、超自然現象的な体験をし、現実に立ち向かう力を取り戻してゆく経過を描いたストーリー。
私は、お話の筋そのものよりも、七難しい文体や語彙を使わず、簡素だけど、心に響く文体綴られた、スタイルに心を揺さぶられました。
読みやすく、分かりやすく漫画化されているのには、大変好感が持てるのですが、漫画では、Damien Marie氏の原作で感じた心に特別な響きを投げかけてくれる文章の響きを感じることができなかったのが少々残念に思えました。
それにしても、漫画と原作を一冊に収録するというのは、とてもいいアイデア、今後、このようなスタイルの漫画が多く、出版されるといいなぁ・・・。
| ストーリー: Damien Marie |
| 全体評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
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| グラフィック | : ![]() | (2/5) |
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失業し、同棲中の恋人と破局を迎えた36歳になる Fabien は、病んだ心を癒すため、田舎の実家へ帰る。
子供の頃、インデアンごっこをして遊んだ森に足を踏み入れたFabien は、自分が10歳の子供になっているのに気づく・・・
白黒の漫画、そしてその後ろに、漫画の原作の小説が掲載されている、漫画と原作が一度に楽しめる、大変珍しい一冊。
私は、掲載順どおり、漫画を読んでから、小説を読みましたが、小説を読んでから、漫画を読んだほうが、先入観なく作品を味わってから、漫画化テクニックの妙を味わう事が出来るので、小説を先に読んだ方が良かったなぁと、私は思いました。
原作に忠実で、かつ大変、わかりやすく、読みやすく漫画化されており、その上、原作を、より分かりやすく具象化した漫画の方も決して悪くはないのですが、私は、一つ一つの言葉の持つ響きがより強く伝わってくる小説の方に、より感銘を受けました。 しかしながら、小説を読みつけていない人は、分かりやすい漫画の方が気に入るかもしれないなぁとも思いました。
仕事を失い、恋人との仲たがいし、人生に絶望し、行く宛てがなく、しぶしぶ帰郷する羽目になってしまった主人公が、故郷の森で、超自然現象的な体験をし、現実に立ち向かう力を取り戻してゆく経過を描いたストーリー。
私は、お話の筋そのものよりも、七難しい文体や語彙を使わず、簡素だけど、心に響く文体綴られた、スタイルに心を揺さぶられました。
読みやすく、分かりやすく漫画化されているのには、大変好感が持てるのですが、漫画では、Damien Marie氏の原作で感じた心に特別な響きを投げかけてくれる文章の響きを感じることができなかったのが少々残念に思えました。
それにしても、漫画と原作を一冊に収録するというのは、とてもいいアイデア、今後、このようなスタイルの漫画が多く、出版されるといいなぁ・・・。
その他BD
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌
1960年代のパリを舞台に、2歳のユダヤ系少年と、イラン系老人とのふれあいを描いた中編小説
2009-10-29
| 「M.Ibrahim et les fleurs du Coran」 |
| 作品評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() | (2/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
1960年代のパリが舞台。 弁護士をしている父親と二人で暮らしの12歳の Moïse は、毎日、彼の家の近所にある、Ibrahim さんの食料品店で、缶詰を買って、毎夜、二人分の夕食を準備している。 仕事で疲れきっている Moïse の父は、いつも不機嫌で、Moïse にあたってばかりいる。 そんな父親の目を盗み、年を偽り娼婦を買いに出かけたり、Ibrahim さんの店で缶詰をちょろまかしたりしている Moïse は、次第に、Ibrahim さんに心を開くようになってゆく。
『Cycle l'invisible』と題された、宗教をテーマにした3部作の中の第2弾。 仏教をテーマにした この『Cycle l'invisible』の第1弾に当たる「Milarepa」は、どちらかというと退屈な作品でしたが、ユーモアたっぷりに、ユダヤ系の少年とイラン系の老人の交流を通し、宗教の本来の姿である寛容を描いた本書には、かなり満足感を得られることが出来ました。
いささか、リアリティーに欠けている所があるものの、現代の大人のための寓話と形容したくなる、心にしみこんでくる、素敵なお話。
以前に紹介した、Eric-Emmanuel Schmitt 氏の「L'Enfant de Noè 」や、エミール アジャーの筆名で書かれたロマン・ガリー氏の「La Vie devant soi 」と、繋がるところがある、そんなタイプの短編小説です。
じーんと感動するタイプの小説をお探しの方、又、
以前に紹介した より、さらに読みやすく、かつ短い作品なので、多読用、又、フランス語の文法を一通り学んだ、初心者の方にもお勧めできる一冊なのではないかと思いました。
この作品は、François Dupeyron 氏監督により、「Monsieur Ibrahim et les fleurs du Coran
* Eric-Emmanuel Schmitt 氏の他の著作に関する記事は、著者別索引・小説【著者名O〜R】を、ご参考下さい。
ヴァチカンのスペシャルエージェントの活躍を描いたユーモア風刺漫画「Commando Torquemada」第1巻
2009-10-27
「Commando Torquemada, Tome 1 : Pour la plus grande gloire de Dieu 」
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
ヴァチカンのスペシャル・エージェントの活躍を描いた、ひたすらシニックで、ブラックで、お馬鹿な、ユーモア風刺漫画「Commando Torquemada」第1巻。
それを手にした者は、絶大な力を得る事が出来るという伝説のある、イエスキリストの脇腹を貫いた聖槍を入手し、法王の地位を手に入れ、暗黒時代のような厳格なキリスト教をこの世に再来させようと企んだ、Aubuferque 枢機卿は、法王に懇願し、キリスト教原理主義者達の威厳を貶めるという使命を受け、原理主義者の神父のミサの聖杯に、LSDを混入したため、法王の怒りを受け、謹慎処分になっていた、Commando Torquemada のメンバーの3人の謹慎処分を解いてもらう。
そして、Aubuferque 枢機卿から、聖槍を入手せよという使命を受けた、Commando Torquemada のチーフであり、殺し屋として名高い修道士の Féargal は、Commando Torquemada のメンバーである、自らを鞭打ちすることで、天からのお告げを聞く能力を持つシスター Sarah と、ドラッグの製造と調合のエキスパートの修道士 Malachien を、それぞれの左遷先へ迎えに行く。
その後、Féargal と Sarah は、聖槍を所有している、ベルギーの軍製造企業の社長、Baudouin-Léopold Charlier の屋敷に忍び込んだのだが、屋敷は何者かに荒らされ、そこにあるのは、Baudouin-Léopold Charlier の惨殺死体だけだった・・・
ブラック・ユーモアや風刺漫画を中心に出版している Fluide glacial 社から出版された、大変シニックでブラックな風刺漫画。
動くものをすべて撃つガンマンっていうのは、どこかにいたけれど、この漫画は、正に、登場する人物をすべて嘲笑する漫画。
とにかく、出て来る人を片っ端から馬鹿にしている、風刺漫画という形容詞が生ぬるい!と、思われてくるような辛らつなストーリーです。
だけど、ただめったやたらに馬鹿にするのではなく、その嘲笑の仕方に、ちゃんと筋が通っているし、現在社会の矛盾を見事についていたりするので、ワッハッハと、気持ちよく笑うことが出来る作品でもあります。 又、毒のないソフト系のユーモア漫画にはみられない、歴史的な知識や、現代社会の事象に対する激しい批判が含まれています。
さて、グラフィックについてですが、特にうまいなぁと思ったのは、キャラクター設定。 キャラクターの風貌は、彼らの性格を見事に現しており、その上、この手のユーモアBD特有のイヤなアクがなく、フランスのユーモア系漫画にしては、かわいく描かれているので、好感が持てます。
又、背景の描き方には、作中人物たちにマッチするよう、ラフっぽく描かれているのですが、しっかりした基礎デッサン力が感じられる中々達者な筆さばきを感じさせられます。 コマ内のレイアウトの仕方も上手いし、着色の仕方もセンスが感じられます。
ただ、読み心地は、今ひとつ。
ゆっくりと時間を取って読めば、ちゃんと理解出来るよう、漫画化されているのですが、日本の漫画や、最近見られるようになった、読み心地満点のBDに比べると、あまり読みやすいとは言えないのでは・・・と、私は思いました。
色々と忙しくて、疲労困憊している時に読んだからかもしれませんが、面白そうとも思いつつ、私は、初めの数ページで挫折しそうになりました。
そんなわけで、もっと読み心地が良かったら、より楽しめたのに・・・と、愚痴をこぼしたくなるタイプの漫画。 それから、キリスト教をかなりおちょくっているので、熱心なキリスト教信者の中には、不快に思われる方もいられるかもしれません。
でも、なかなか面白かったユーモア漫画なので、シニックでお馬鹿な風刺漫画を読んでみたいとお思いの方には、お勧め出来るのではないかと思った一冊です。
| ストーリー: Philippe Nihoul |
| 全体評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| ストーリー | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| グラフィック | : ![]() ![]() | (3/5) |
| 彩色 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| ストーリーボード | : ![]() ![]() | (3/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() ![]() | (3/5) |
| 読みごこち | : ![]() | (2/5) |
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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ヴァチカンのスペシャル・エージェントの活躍を描いた、ひたすらシニックで、ブラックで、お馬鹿な、ユーモア風刺漫画「Commando Torquemada」第1巻。
それを手にした者は、絶大な力を得る事が出来るという伝説のある、イエスキリストの脇腹を貫いた聖槍を入手し、法王の地位を手に入れ、暗黒時代のような厳格なキリスト教をこの世に再来させようと企んだ、Aubuferque 枢機卿は、法王に懇願し、キリスト教原理主義者達の威厳を貶めるという使命を受け、原理主義者の神父のミサの聖杯に、LSDを混入したため、法王の怒りを受け、謹慎処分になっていた、Commando Torquemada のメンバーの3人の謹慎処分を解いてもらう。
そして、Aubuferque 枢機卿から、聖槍を入手せよという使命を受けた、Commando Torquemada のチーフであり、殺し屋として名高い修道士の Féargal は、Commando Torquemada のメンバーである、自らを鞭打ちすることで、天からのお告げを聞く能力を持つシスター Sarah と、ドラッグの製造と調合のエキスパートの修道士 Malachien を、それぞれの左遷先へ迎えに行く。
その後、Féargal と Sarah は、聖槍を所有している、ベルギーの軍製造企業の社長、Baudouin-Léopold Charlier の屋敷に忍び込んだのだが、屋敷は何者かに荒らされ、そこにあるのは、Baudouin-Léopold Charlier の惨殺死体だけだった・・・
ブラック・ユーモアや風刺漫画を中心に出版している Fluide glacial 社から出版された、大変シニックでブラックな風刺漫画。
動くものをすべて撃つガンマンっていうのは、どこかにいたけれど、この漫画は、正に、登場する人物をすべて嘲笑する漫画。
とにかく、出て来る人を片っ端から馬鹿にしている、風刺漫画という形容詞が生ぬるい!と、思われてくるような辛らつなストーリーです。
だけど、ただめったやたらに馬鹿にするのではなく、その嘲笑の仕方に、ちゃんと筋が通っているし、現在社会の矛盾を見事についていたりするので、ワッハッハと、気持ちよく笑うことが出来る作品でもあります。 又、毒のないソフト系のユーモア漫画にはみられない、歴史的な知識や、現代社会の事象に対する激しい批判が含まれています。
さて、グラフィックについてですが、特にうまいなぁと思ったのは、キャラクター設定。 キャラクターの風貌は、彼らの性格を見事に現しており、その上、この手のユーモアBD特有のイヤなアクがなく、フランスのユーモア系漫画にしては、かわいく描かれているので、好感が持てます。
又、背景の描き方には、作中人物たちにマッチするよう、ラフっぽく描かれているのですが、しっかりした基礎デッサン力が感じられる中々達者な筆さばきを感じさせられます。 コマ内のレイアウトの仕方も上手いし、着色の仕方もセンスが感じられます。
ただ、読み心地は、今ひとつ。
ゆっくりと時間を取って読めば、ちゃんと理解出来るよう、漫画化されているのですが、日本の漫画や、最近見られるようになった、読み心地満点のBDに比べると、あまり読みやすいとは言えないのでは・・・と、私は思いました。
色々と忙しくて、疲労困憊している時に読んだからかもしれませんが、面白そうとも思いつつ、私は、初めの数ページで挫折しそうになりました。
そんなわけで、もっと読み心地が良かったら、より楽しめたのに・・・と、愚痴をこぼしたくなるタイプの漫画。 それから、キリスト教をかなりおちょくっているので、熱心なキリスト教信者の中には、不快に思われる方もいられるかもしれません。
でも、なかなか面白かったユーモア漫画なので、シニックでお馬鹿な風刺漫画を読んでみたいとお思いの方には、お勧め出来るのではないかと思った一冊です。
ユーモア系BD(ブラックユーモアも含む)
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌
パリに住む人々の孤独に絡め企業いじめを描いたフランスの小説
2009-10-26
| 「Les heures souterraines」 |
| 作品評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() ![]() | (3/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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些細な原因で、上司の怒りをかって以来、陰湿ないじめの対象になってしまった、女手1人で3人の子供を育てている、管理職の Mathilde、
肉体関係はあるが、彼に決して心を開こうとしない女性に絶望的な恋心を抱いている緊急医のThibaut、
この二人を通じ、都会で生きる人間達の孤独と絶望、そして、精神的暴力に静かに苦しむ人間を描いた小説。
緊急医として、病気だけでなく、問題を抱えている人々を訪問する Thibaut の姿を通し、都会で暮らす人間の孤独を描くと同時に、著者は、Mathilde を通し、人間を内から、こなごなに壊してゆく陰湿な企業内いじめのメカニズムに鋭敏なメスを入れてゆきます。 作中、一度たりとも「いじめ(harcèlement moral)」という言葉は出てきませんが、企業いじめを描写した下りには、フィクションと一言で片付けてしまう事の出来ない、現実性が行間からほとばしり、小説の中の世界だと、言い聞かせてみても、怒り、憤慨、そして、やるせない気持ちが、こみ上げてくるのを抑える事が出来ず、何度も読書を中断せざるを得ませんでした。
以前にブログで紹介した、2008年のフランスの本屋賞受賞作「No et moi 」 の著者、Delphine de Vigan 氏の最新作である本書は、フランスの批評家や、読者の間で、かなり好評な上、本年度ゴンクール賞の第一選考に選ばれています。 そんなわけで、かなり期待して読み始めたのですが、作品のそのもの自体は、期待以上の出来だと認めながらも、手放しで賞賛する事の出来ない、そんな複雑な波紋を、本書は私に投げかけました。
先に紹介した、「La mauvaise rencontre」のレビューで、
「良く造られている作品なのだけど、読んで良かった!と、思える作品ではないなぁ、」
と、書きましたが、本書を読み終わった後、
「見事な作品、読むべき価値のある作品だけど、出来るなら読まずににすませたかったかった・・・」
と、言いたくなる様な衝撃を受けました。
あまりに、残酷で理不尽な現実を、ここまで書き切った著者の技量は、絶賛に値すると思うものの、最後のページを閉じた後、しばらくの間、私は、「もうこりゃぁ、再起不能!」と、叫びたくなったくらいダメージを受けました。 そして、「日本人の小説家だったら、絶対こうは書かない、日本の一般読者は、この結末を受け入れる度量は、持ち合わせていないのでは・・・」という感想が、ため息と一緒に洩れました。
しかし、少し時間を置き、読書直後のショックから立ち直り、本書の内容を十分消化した後に、抱いた感慨は、「やっぱりフランス人はすごい」
という、フランス人の文学に対する姿勢への賞賛の念。
フランスには、『純文学』というジャンルはありませんが、厳しい現実から目をそむけ、一時の現実逃避を読者に提供する小説を、『大衆文学』と呼び、あってはならない現実を変えてゆくための、現実をしっかりと見据えた小説を『純文学』と呼ぶのなら、本書は、正に『純文学』。
本書を通じ私は、フィクションという形を、現実逃避の魔法としてしか、使用する術を知らない日本の現代作家が忘れてしまった、あるいは考えもしない、作家が基本として、わきまえてなければいけない、現実とかっぷり四つに組むという姿勢の重要さに、改めて気づかされました。
厳しい現実に、妥協無しに向き合う、著者の真摯な態度には、小説を書くものが忘れてはならない、尊さが感じられます。
こんな素晴らしい作品の価値を批評家だけでなく、多くの一般読者が理解しているという所に、フランス人の文学鑑賞のレベルの高さが伺われます。
今まで、フランスのエンタメ小説は、面白くない、などと公言していた私ですが、フランス人の本好きは、小説に日本人とは違った、別なものを求めてるから、エンタメ小説が発展しない・・・という一面があった事に、今になってやっと、気づかされました。
『純文学』が、『面白くなくても許される小説』の形容詞に成り下がってしまった日本では、書かれる事のない、そして、もし書かれたとしても、多くの読者から『暗い』の一言で片付けられてしまうタイプの作品。
この日本の文学界の風潮は、作家に源を発しているというより、売れる事を最優先すて出版業を営んでいる出版業界の姿勢、そして、なにより、読者のレベルに根ざしている事を悟り、惨めな気持ちになりました。
考えようによっては、巷でノワールだと呼ばれている小説より、ずうっと陰湿なタイプの暴力が描かれており、読んだ後かなり落ち込むので、欝気味の時には、避けたいタイプの本ですが、企業内いじめにスポットを当てた作品を読んでみたいとお思いの方、文学の本来の意味を問いたいとお思いの方に、是非、お勧めしたい作品でした。
* Delphine de Vigan 氏の他の著作に関する記事は、著者別索引・小説【著者名S〜Z】を、ご参考下さい。
訳ありのアルジェリア系移民に心を寄せた一人の男と、彼の老いた両親を巡る物語「La Mémoire dans les poches」第2巻
2009-10-23
「La Mémoire dans les poches, Tome 2 」
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
* この表の見方はこちら
推理小説家として、成功を収めた Laurent は、テレビの文芸番組に出演した際に、3年前から行方不明になっている、父親 Sidoine の行方を捜している旨をカメラに向かって説明し、手がかりを知っている人はテレビ局まで通報するよう視聴者へ呼びかける。
Sidoine が家を出て以来、欝になっている母親の Rosalie は、隣人達と息子が出演したテレビ番組を見て、ショックを受ける。
いくら、父親探しをテレビでする事を事前に知らせなかったとはいて、かたくなな母親の態度に納得がいかない Laurent に、Rosalie は、自分が Sidoine から愛されていると感じたことなどなかったと、打ち明ける。
そして、テレビ番組により、Sidoine の行方を知る手がかりが見つかり、Laurent は、ドキュメンタリー番組を制作している Marion Massonet と、共に、アルジェリアへ向かう。
訳ありのアルジェリア系移民に心を寄せた一人の男と、彼の老いた両親を巡る物語「La Mémoire dans les poches」の第2巻。 グラフィック、漫画化、彩色に関しては、第1巻と同様、どの点を取っても、かなりのハイ・レベルなので、満ち足りた読後感を得ることが出来ました。
この第2巻では、第1巻の主人公であった Sidoine の息子の Laurent を中心にストーリーは展開します。
アルジェリアを逃げ、フランスに不法滞在していた、Malika の子供を連れて行方を絶った、父親を探す Laurent の姿を追いながら、著者は、Laurent が知ることのなかった母親が父親に抱いていた気持ち、そして、Sidoine が年老いても逃れることの出来ない幼年時に受けたトラウマなどを少しずつ、明かしながら、Sidoine がどうしてこの様な行動に出たのか、その理由をほのめかしてゆきます。
第1巻もなかなか面白く、続きが期待できたのですが、この2巻も、第1巻を読み終わった時に得られた期待が裏切られる事のなかった素晴らしい出来。
次巻が最終巻との事、1,2巻で小出しにされた真実がどのように結末に結び付けられるのか、興味深々。 第1巻の出版が2006年で、第2巻の出版が2009年という事から、第3巻目の出版は、来年以降になる事が予想されますが、素晴らしい最終巻となる事を、期待出来したいと思います。
関連記事
| ストーリー: Luc Brunschwig |
| 全体評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| ストーリー | : ![]() ![]() | (3/5) |
| グラフィック | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| 彩色 | : ![]() ![]() ![]() ![]() | (5/5) |
| ストーリーボード | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() | (2/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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推理小説家として、成功を収めた Laurent は、テレビの文芸番組に出演した際に、3年前から行方不明になっている、父親 Sidoine の行方を捜している旨をカメラに向かって説明し、手がかりを知っている人はテレビ局まで通報するよう視聴者へ呼びかける。
Sidoine が家を出て以来、欝になっている母親の Rosalie は、隣人達と息子が出演したテレビ番組を見て、ショックを受ける。
いくら、父親探しをテレビでする事を事前に知らせなかったとはいて、かたくなな母親の態度に納得がいかない Laurent に、Rosalie は、自分が Sidoine から愛されていると感じたことなどなかったと、打ち明ける。
そして、テレビ番組により、Sidoine の行方を知る手がかりが見つかり、Laurent は、ドキュメンタリー番組を制作している Marion Massonet と、共に、アルジェリアへ向かう。
訳ありのアルジェリア系移民に心を寄せた一人の男と、彼の老いた両親を巡る物語「La Mémoire dans les poches」の第2巻。 グラフィック、漫画化、彩色に関しては、第1巻と同様、どの点を取っても、かなりのハイ・レベルなので、満ち足りた読後感を得ることが出来ました。
この第2巻では、第1巻の主人公であった Sidoine の息子の Laurent を中心にストーリーは展開します。
アルジェリアを逃げ、フランスに不法滞在していた、Malika の子供を連れて行方を絶った、父親を探す Laurent の姿を追いながら、著者は、Laurent が知ることのなかった母親が父親に抱いていた気持ち、そして、Sidoine が年老いても逃れることの出来ない幼年時に受けたトラウマなどを少しずつ、明かしながら、Sidoine がどうしてこの様な行動に出たのか、その理由をほのめかしてゆきます。
第1巻もなかなか面白く、続きが期待できたのですが、この2巻も、第1巻を読み終わった時に得られた期待が裏切られる事のなかった素晴らしい出来。
次巻が最終巻との事、1,2巻で小出しにされた真実がどのように結末に結び付けられるのか、興味深々。 第1巻の出版が2006年で、第2巻の出版が2009年という事から、第3巻目の出版は、来年以降になる事が予想されますが、素晴らしい最終巻となる事を、期待出来したいと思います。
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その他BD
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌
ブルーズ好きな方にお勧めしたいフランスの現代小説
2009-10-21
Coup de coeur
| 「L'amour est un fleuve de Sibérie」 |
| 作品評価 | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() ![]() | (3/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
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フランス、カマルグ地方の Cap-Marin という海沿いの町で、女手ひとつで、Béluge というホテルを経営していた母親に育てられ、現在は、キャンピング場の管理人をしている Silvio の元へ、Milanoff という男がやって来る。 Silvio は、若かった母と Milanoff が写っている写真を見つけ、もしかしたら、Milanoff が自分の父親ではないかと思い、Milanoff へ手紙をしたためたのだった。
そして、季節外れのキャンプ場で、Silvio は、Milanoff に向かい、自分が éluge で過ごした幼年時代の思い出、母親の恋人達の思い出を語り始める。
美しい母親と、彼女に惹かれ、ホテルに居ついた客達に囲まれて送った、Silvio の幼年時の回想、Silvio の母の昔の恋人達の話、Silvio の母親の告白、そして Silvio の現在、を、それぞれ語った7つの章からなる小説。
本書の要となっている、ブルースのリズムに乗せ、物悲しく、情緒たっぷりに、昔の思い出を唯一の心の支えとして生きてきた Silvioの人生と、Silvioの幼年時代の思い出を縁取った人達の回想が、語られてゆきます。
本作でも、今まで、このブログで紹介した Jean-Pierre Milovanoff 氏の作品にも見られた、Milovanoff 氏特有の、詩情あふれる叙述スタイルをたっぷりと、堪能する事が出来ますが、本作では、それに加え、そこはかとない、おかしさを感じ取ることの出来る、諧謔性が盛りこもれており、過去の作品には見られなかった、コクを、醸し出しています。
L'écho République 誌のインタヴューの中で、どうして本書に「L'Amour est un fleuve de Sibérie」というタイトルをつけたのか、という質問に、著者は、
Silvio le dit à un moment donné : l’amour au fond, c’est juste une définition des mots croisés. Fleuve de Sibérie, c’est une manière de dire son désenchantement. C’est une notion géographique très lointaine. C’est un titre incontestable.
『愛』というのは、つまるところ、いくつかの言葉が交差する様を定義したものに過ぎない、と Silvio が口にする下りがある。 『シベリアの河』は、彼の失望のひとつの表現の形だ。 気の遠くなるほど、遠くに位置してる。
と、述べていますが、そんな、Silvio の想いを象徴している、作品の後半の、たった一人、トレーラー・ハウスに閉じこもる Silvio を描いた下りは、圧巻。
不完全な人間達が交差して織り成す、いくつかの愛の形、Silvio、そしてSilvio の母親や、彼女の恋人達の想いが、本を閉じた後も、余韻となって胸に響き続けて鳴り止むことがありませんでした。
私は、音楽を聴きながら読書をする習慣はないのですが、本書は、手元において、作中登場する、ブルースの名曲「Backwater blues」「See see rider」「Crazy blues」「Saint Louis cyclone blues」などを聞きながら、時々気が向いたら、読み直したいなぁと、思いました。
1章の長さは長いけれど、小章に分かれており、すらすらと、一息で読めてしまった作品なので、多読にもお勧めしたい作品です。
* Jean-Pierre Milovanoff 氏の他の著作に関する記事は、著者別索引・小説【著者名J〜N】を、ご参考下さい。
第1次大戦時の仏在住スペイン人青年が主人公のBD「Mattéo」第1巻
2009-10-20
| 「Mattéo - Premiêre période - 1914-1915」 |
| 全体評価 | : ![]() ![]() | (3/5) |
| ストーリー | : ![]() | (2/5) |
| グラフィック | : ![]() ![]() ![]() | (4/5) |
| 彩色 | : ![]() ![]() ![]() ![]() | (5/5) |
| ストーリーボード | : ![]() ![]() | (3/5) |
| フランス語難易度 | : ![]() ![]() ![]() | (3/5) |
| 読みごこち | : ![]() ![]() | (3/5) |
* 上記評価は、個人的な物なので、あくまでも目安としてご参考下さい
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スペイン国境に近い、フランスの海岸沿いにある小さな村に、母親と二人で暮らしている、スペイン人の青年 Mattéo がこの漫画の主人公。 Mattéo の父親が反政府活動をしていたため、Mattéo の両親は、スペインからフランスへ亡命してきたのだった。 そして、Mattéo の父親は、小船で海に出て、帰らぬ人となってしまった。
第1次世界大戦が勃発し、村の若者達に徴兵通知が届く。 スペイン人である Mattéo は、徴兵通知は来ないものの、Mattéo は、密かに想いを寄せる、美しい Juliette の尊敬を勝ち取るために 、母親の強い反対を押し、志願兵として、戦争に参加する。
「Le Vol du corbeau」の、その繊細なグラフィックで、私を虜にしてしまった Gibrat 氏がストーリー・グラフィックを担当しているBD「Mattéo」の第一部。
以前紹介した「Le Vol du corbeau」や「Le sursis 」に比べると、背景の描き方が、ほんのちょっぴりだけど、ラフになったのでは・・・
という感じがしたけれど、相変わらずの、繊細なグラフィック。
最近、直接着色法をした、BDはかなり出版されるようになったけど、Gibrat 氏のこの微妙な彩色の仕方は、ずば抜けて上手いと、改めて感嘆しました。
又、今まで、Gibrat 氏のBDの主人公やヒロインの顔は、なぜか、どの作品も同じ顔だったのですが、本作の主人公及びヒロインの顔は、以前の作品の作中人物達と、似通ってはいるものの、しっかりと別人に描かれているところなどに、著者の細かい努力の跡が感じられます。
かなり手をかけて、綺麗に描けている絵なのですが、漫画として読むと、なぜか、臨場感に乏しく、心に響いてくるところがありません。
これは、月並みなストーリーによるところも、少なからずあると思いますが、作中人物の感情表現をにアクセントを置いていないストーリーボードの仕方にも、原因があるのではないかと、思いました。
以前に、このブログでも紹介した、同じ第1次大戦の戦場を舞台にしているBD「Zoo, tome 3」や「Une aventure rocambolesque de Vincent Van Gogh : La ligne de front」と比較してしまうと、本書のグラフィックは、綺麗にかけてはいるものの、うすっぺらな印象しか残してくれませんでした。
ストーリーについては、この第1巻を読んだ限り、どうして、今更こんな月並みのストーリーをわざわざ、これほどの手間隙かけて、BDにしなければいけなかったの?
と、突込みを入れたくなるような凡庸さ。
しかしながら、ネットの書評では、かなり好評なようなので、これは、「La vie tranchée」 「Cris」「Les Ronces de fer」などを初めとした、第1次大戦を舞台にした、心を強く打つ、小説を数多く読んでいる私だから感じることなのかもしれません。
それから、Jean-Pierre Gibrat 氏著のパリの町並みがとっても素敵に描かれている「「Le Vol du corbeau, 」」の邦訳は、「ユーロマンガ vol.3」
* Jean-Pierre Gibrat 氏の他の著作に関する記事は、著者別索引・BD【著者名G・H】を、ご参考下さい。
その他BD
テーマ:BD(フランス漫画) - ジャンル:本・雑誌





















